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体操
「体操〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
体操の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
数字をしらべている妙な男を発見した。その男は羊羹色《ようかんいろ》の背広を着て、
体操に使う球竿《きゅうかん》のような細い脚を、鼠の粗い縞のズボンに通している。縁....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
それから三四日|経《へ》たある午《ひる》の休憩時間である。自分たち五六人は、機械
体操場の砂だまりに集まって、ヘルの制服の背を暖い冬の日向《ひなた》に曝《さら》し....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
し、ぼんやり窓の外の雪景色を眺めた。この物理の教官室は二階の隅に当っているため、
体操器械のあるグラウンドや、グラウンドの向うの並松《なみまつ》や、そのまた向うの....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
立たせるのに欠くべからざるものは何よりも或程度の健康である。瑞典《スエーデン》式
体操、菜食主義、複方ジアスタアゼ等を軽んずるのは文を作らんとするものの志ではない....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
のは、数学の先生で。看護婦のような服装で、ちょうど声高に笑った婦は、言わずとも、
体操の師匠である。 行きがかりに目についた、お妙は直ぐに俯目になって、コトコト....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
と、発火演習を行なったばかりか、東京のある聯隊の機動演習にも参加したものである。
体操の教官――ある陸軍大尉はいつも僕らには厳然としていた。が、実際の機動演習にな....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
靴は普通のだから冷たいの冷たくないの痛むことおびただしい。孝ちゃんも寒いとみえて
体操をしていた。山登りは完全な用意が必要だとつくづく情けなくなった。やがて出発し....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
ろ、芸もねえ、村方の内証を饒舌って、恥|掻くは知慧でねえと、 (何お前様、学校で
体操するだ。おたま杓子で球をすくって、ひるてんの飛っこをすればちゅッて、手毬なん....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
をピイと遣れ、上手下手は誰にも分らぬ。それなら芸なしとは言われまい。踊が出来ずば
体操だ。一、」 と左右へ、羽織の紐の断れるばかり大手を拡げ、寛濶な胸を反らすと....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
一息して、 「私の方こそ、あなたと違って、歩行くのも、動くのも、雨風だって、毎日
体操同然なんでございますものね。」 と云った。「教え子」と題した、境遇自叙の一....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
ならぬといわれりゃ、やっぱり快く落着いて談話も出来ないだろうじゃないかね。 一
体操を守れだの、良人に従えだのという、捉かなんか知らないが、そういったようなこと....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
分りますまい)ッて聞いたよ。僕ね、あのウだってもね、先生、人だって、大勢で、皆が
体操場で、てんでに何かいってるのを遠くン処で聞いていると、何をいってるのかちっと....
「幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
の所には妻が立っていて、腰骨を真直ぐにして両手を腰に置き、怒気憤々としてさながら
体操の操練でも始めそうな勢。 「あなたまでもわたしを馬鹿にするんだね。人の仕事の....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
お前達はお夏さんにゃあお師匠様だ、先生だ、私が紋床の拭掃除をするのと異りはねえ、
体操でも何でもすら。そうじゃあねえか、これがな、お前か、婆か、またこの御新造様な....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
。朝、サンマース氏の監督せる公立小学校を参観す。生徒、男女を合して四百名、屋上に
体操場あり。女子には割烹および洗濯までを教授す。午後、詩人カーライルの遺跡を訪う....