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「何だ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

何だの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一夕話」より 著者:芥川竜之介
《つうじん》らしいなりをしている。昨日《きのう》も妙な着物を着ているから、それは何だねと訊《き》いて見ると、占城《チャンパ》という物だと答えるじゃないか? 僕の....
」より 著者:芥川竜之介
》をなすったのでございますよ。」 「いいえ、御隣の坊ちゃんなんぞじゃなくってよ。何だか見た事があるような――そうそう、いつか婆《ばあ》やと長谷《はせ》へ行った時....
片恋」より 著者:芥川竜之介
来たじゃありませんか。――どこか西洋の町なんでしょう。こう敷石があって、まん中に何だか梧桐《あおぎり》みたいな木が立っているんです。両側はずっと西洋館でしてね。....
奇遇」より 著者:芥川竜之介
へ隠れてしまう。そうして僕が眼を外《そ》らせば、じっとまたこちらを見つめている。何だか翡翠《ひすい》の簪《かんざし》や金の耳環《みみわ》が幕の間《あいだ》に、ち....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
。 「何? 婆や。」 「まあ御新《ごしん》さん。いらしって御覧なさい。ほんとうに何だと思ったら、――」 お蓮は台所へ出て行って見た。 竈《かまど》が幅をとっ....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
太郎へだけ知らせた方が――」 洋一は父の言葉を奪った。 「戸沢《とざわ》さんは何だって云うんです?」 「やっぱり十二指腸の潰瘍《かいよう》だそうだ。――心配は....
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
です。窓の外の空は雨になっている。達雄は放心したようにじっと手紙を見つめている。何だかその行《ぎょう》の間《あいだ》に妙子の西洋間《せいようま》が見えるような気....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
てしまいます。」 「困る。実に困る。」 年とった支那人は歎息《たんそく》した。何だか急に口髭《くちひげ》さえ一層だらりと下《さが》ったようである。 「これは君....
海のほとり」より 著者:芥川竜之介
ている蜩だった。 「おい、M!」 僕はいつかMより五六歩あとに歩いていた。 「何だ?」 「僕等ももう東京へ引き上げようか?」 「うん、引き上げるのも悪くはない....
」より 著者:芥川竜之介
。――そう思うと、今まではただ、さびしいだけだったのが、急に、怖いのも手伝って、何だか片時《かたとき》もこうしては、いられないような気になりました。何さま、悪く....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
急に妙子の前へ突っ立ちました。 「人を莫迦にするのも、好い加減におし。お前は私を何だと思っているのだえ。私はまだお前に欺される程、耄碌はしていない心算だよ。早速....
鴨猟」より 著者:芥川竜之介
めるから、みんな禁猟区域へ入ってしまう」などと手を叩いて笑っていた。しかもまた、何だか頭巾に似た怪しげな狐色の帽子を被って、口髭に酒の滴を溜めて傍若無人に笑うの....
初雪」より 著者:秋田滋
た。やっとの思いで、頻りに云い澱みながらこう云った。 「あたし――あたしねえ――何だか悲しいんですの――何だか、妙に気が重いんですの――」 しかし、そう云って....
狂人日記」より 著者:秋田滋
這うように、這い※る。生きものが今死ぬという際に発する苦しそうな叫び声のような、何だか解らない、悲痛な、物狂おしいものが、ひっきりなしに耳に這入ってくる。それは....
夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
ではあるまいか。 久作さんはほんとに夢の様に、ポックリ逝かれた。夢野久作なんて何だか予約されていた名前への様にも想われるがそうではない。かかる名探偵作家を現世....