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何だって
「何だって〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何だっての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
くように、上着も下着もことごとく一番|好《よ》い着物を着始めた。
「おい、おい、
何だってまたそんなにめかすんだい?」
その日は一日店へも行かず、妾宅にごろごろ....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
太郎へだけ知らせた方が――」
洋一は父の言葉を奪った。
「戸沢《とざわ》さんは
何だって云うんです?」
「やっぱり十二指腸の潰瘍《かいよう》だそうだ。――心配は....
「少年」より 著者:芥川竜之介
。二すじの線はその大沙漠にもやはり細ぼそとつづいている。………
「よう、つうや、
何だって云えば?」
「まあ、考えて御覧なさい。何か二つ揃《そろ》っているものです....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
」「田舎者《いなかもの》じゃあるまいし、――気が利かないにも、ほどがあるぜ。だが
何だってまた、あんな所で、飛び降りなんぞしたんだろう。」――そこで新蔵は電車の中....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
奥様はおよしと言うのにね。」 「おっと、そうか、」 ぺろぺろと舌を吸って、 「
何だって、日蔭ものにして置くだろう、こんな実のある、気前の可い……」 「値切らな....
「海異記」より 著者:泉鏡花
なんか。」 と肩を怒らして大手を振った、奴、おまわりの真似して力む。 「じゃ、
何だって、
何だってお前、ベソ三なの。」 「うん、」 たちまち妙な顔、けろけろと....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
よ。 小児五 重いんだろうか。 小児一 何だ、引越かなあ。 小児二 構うもんか、
何だって。 小児三 御覧よ、脊よりか高い、障子見たようなものを背負ってるから、凧....
「女客」より 著者:泉鏡花
とより答を待つにあらず。 「もう、その度にね、私はね、腰かけた足も、足駄の上で、
何だって、こう脊が高いだろう、と土間へ、へたへたと坐りたかった。」 「まあ、貴下....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
らまた閉めておきゃあ、何でもありゃしませんや。) とその容子だもの、お前さん、
何だって構やしません。――お手軽様に言って退けると、口に袖をあてながら、うっかり....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
いたすとお思いなさいます。懺悔だ、お目に掛けるものがある。」 「大変だ、大変だ。
何だって和尚さん、奴もそれまでになったんだ。気の毒だと思ってその女がくれたんだろ....
「犬」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
悲しげに点滴の落ちている窓の外を見ているのだ。 母は娘の顔を見て、「レリヤや。
何だってそんな行儀の悪い腰の掛けようをして居るのだえ。そうさね。クサカは置いて行....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
でないから、そのまま重たげに猟犬の頭を後に押遣り、顔を見て笑って、 「何?」 「
何だって、大変だ、活きてるんだからね。お姫様なんざあ学者の先生だけれども、こいつ....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
間も学校へ参観に来たことがある。その時も今|被っている、高い帽子を持っていたが、
何だってまたあんな度はずれの帽子を着たがるんだろう。 だって、目金を拭こうとし....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
ぬ。もう少し気を広く持たなくちゃ可かんよ。一体君は余りアンビシャスだから可かん。
何だって真の満足ってものは世の中に有りやしない。従って
何だって飽きる時が来るに定....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
私も随分永く此川に、釣を商売にしてますが、ああいう大釣は、これまでに無いですよ。
何だって、一本五貫ずつにしましても十二両、十貫にすりゃ二十一両の仕事ですもの。ど....