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「何でも〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

何でもの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
犬と笛」より 著者:芥川竜之介
、毎日面白い思をしていた。そこで今日はそのお礼に、ここまでわざわざ来たのだから、何でも好きなものを望むが好《い》い。」と言いました。 そこで木樵《きこり》は、....
一夕話」より 著者:芥川竜之介
。――」 藤井は昂然《こうぜん》と眉を挙げた。 「あれは先月の幾日だったかな?何でも月曜か火曜だったがね。久しぶりに和田と顔を合せると、浅草へ行こうというじゃ....
おぎん」より 著者:芥川竜之介
うち》でも、最も恥《は》ずべき躓《つまず》きとして、後代に伝えられた物語である。何でも彼等が三人ながら、おん教を捨てるとなった時には、天主の何たるかをわきまえな....
お時儀」より 著者:芥川竜之介
車を降りるのを常としていた。なぜまた毎日汽車に乗ったかと云えば、――そんなことは何でも差支えない。しかし毎日汽車になど乗れば、一ダズンくらいの顔馴染《かおなじ》....
温泉だより」より 著者:芥川竜之介
の夢中になっていたお松の猫殺しの話だけはつけ加えておかなければなりません。お松は何でも「三太《さんた》」と云う烏猫《からすねこ》を飼っていました。ある日その「三....
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
たのは、南八丁堀《みなみはっちょうぼり》の湊町《みなとちょう》辺にあった話です。何でも事の起りは、あの界隈《かいわい》の米屋の亭主が、風呂屋で、隣同志の紺屋の職....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ったのは、今も襟に顋《あご》を埋めた、顔色《かおいろ》の好くないお絹だった。 「何でもなかった。」 「じゃきっとお母さんは、慎ちゃんの顔がただ見たかったのよ。」....
おしの」より 著者:芥川竜之介
り、神父の顔を見つめている。しかもその眼に閃《ひらめ》いているのは神聖な感動でも何でもない。ただ冷やかな軽蔑《けいべつ》と骨にも徹《とお》りそうな憎悪《ぞうお》....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
た、あなた、どうしてそんなに震えていらっしゃるんです?」 「何《なん》でもない。何でもないよ。」 「だってこんなに汗をかいて、――この夏は内地へ帰りましょうよ。....
」より 著者:芥川竜之介
さんしちにち》の間、お籠りをして、今日が満願と云う夜《よ》に、ふと夢を見ました。何でも、同じ御堂《おどう》に詣《まい》っていた連中の中に、背むしの坊主《ぼうず》....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
てその婆さんは、何を商売にしているんだ?」 「占い者です。が、この近所の噂じゃ、何でも魔法さえ使うそうです。まあ、命が大事だったら、あの婆さんの所なぞへは行かな....
江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
口の批評家としての強味は、この微妙な関係を直覚出来る点に存していると思う。これは何でもない事のようだが、存外今の批評家に欠乏している強味なのだ。 最後に創作家....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
いエプロンをつけて、器械の内で働き出す。兵隊上りのアンデルソンという男が侍して、何でも言いつけられた通り(それ以上もしなければ、それ以下もしない)用をする。考え....
寡婦」より 著者:秋田滋
のぼせ切ってしまったのでした。同じ屋敷に住んでいた娘さんと養女も、そうしたことを何でもない、ごく当り前のことのように思っていたのです。それほどまでに、恋愛という....
夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
世に出ようとしている。 久作さんを知ったのは何時の頃からかは、はっきりしない。何でも幼い頃からで、産れながらに知っていたような気もする。 「夢野久作ってのが、....