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何とかも
「何とかも〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何とかもの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
友には、この浪人のかこつけて言うことがよくわからない。新撰組の存在も、それ以上の
何とかも、お角さん同様、米友の耳には入らないが、ただ、
「うむ、人間の中にも、こ....
「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
でもいるし、――それに、僕のいとこの王が金の林檎を待ちかねているしするから、――
何とかもういっぺん、僕の肩から空を受取ってもらえまいか?』 『どうも、そいつは、....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
なりました。これもお祝のひとつかしら。
こんど島田へ行っても、もうお母さんが、
何とかもうすこしゆるめて結えないかしらと仰云らなくてもすむわけです。書きながらク....
「魔像」より 著者:林不忘
だけあって、物の考えが無骨者《ぶこつもの》のわれわれとは天から違い申す。はてッ!
何とかものを言われいッ!」 今にも掴《つか》みかからんばかりである。 両御番....
「魔都」より 著者:久生十蘭
反射的に顔をあげて、
「存じません」
「きまりをいってらア。どうせいうにしても、
何とかもっと綾のある事をいったらどうだ。……おい、それはそうと、今朝、岩井は確か....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
とをいわずに、聞け」
「はい」
「そういう約束である。一年のうちには、具足屋も、
何とかもうけをみるであろう。また、いくらかでも稼業《かぎょう》が立ちなおってきた....
「体格検査」より 著者:小酒井不木
た。自分の不具をうらむ代りに、軍医をうらむのは道がちがっているかも知れませぬが、
何とかもっと同情ある処置をとってくれたらよかりそうだのにと思いました。二銭銅貨大....
「殺人迷路」より 著者:佐左木俊郎
口出しをするまでもないことだが、先ず、ここらあたりから調査の歩を進めて行ったら、
何とかものになるのじゃないかね。では、これで僕は失敬するが、この特種、二木検事の....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
どが分らない。むしろ空々しささえ感じられて今日圓朝あらば正介の夢枕に立たせるとか
何とかもう少し現実的な手法を採らせたろうとさえおもわれるほどであるが、しかしこれ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
落着いた暢やかな気分でありたいと思う。それには必ずしも昔風に限ったこともないが、
何とかもう少し芸術的の番附を工夫してもらいたいと思うのである。狂言の名題と役割と....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
分に無言でいっているものは、眼前にある敵の鉄壁にちがいないのである。――官兵衛、
何とかもう陥す工夫はないのか――という催促なのだ。あせり理由も、両三日前から官兵....
「立春の卵」より 著者:中谷宇吉郎
のように簡単に立てることが出来た。寒さのための安定|云々《うんぬん》も、流動性の
何とかも、問題は全部あっさり片付いたわけである。念のために殻をとり去って、縦に二....
「日本の民衆と「日本的なるもの」」より 著者:戸坂潤
は行かないのである。併し公式主義という評語はすでにあり公式主義的に使い古された、
何とかもう少し利き目のある評語を考え出すことが必要だろうと思う。それが考え出せぬ....