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何と無く
「何と無く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何と無くの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
其の様な無躾な問いは出ぬ、咽喉の中で消えて仕舞う、総《すべ》ての様子総ての振舞が
何と無く世の常の女より立ち勝り、世に云う水際が離れて居るから、余は我にもあらで躊....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
には鱗の順ですから極滑かでサラ/\と抜けるけれど梢より根へ扱く時は鱗が逆ですから
何と無く指に膺える様な具合が有て何うかするとブル/\と輾る様な音がします(荻)成....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
室と居室と寝室とを兼たる者にして彼方の隅には脂染たる布を以て覆える寝台あり、室中
何と無く薄暗し、中程には是も古びたる切を掛し太き卓子あり、之を囲める椅子の一個は....
「雁坂越」より 著者:幸田露伴
もこの可憫な児を危い道を履ませずに人にしてやりたいと思い、その娘のお浪はまたただ
何と無く源三を好くのと、かつはその可哀な境遇を気の毒と思うのとのために、これもま....
「白い光と上野の鐘」より 著者:沼田一雅
ら》んで死んだ。 このおばアさんが死んでから後《のち》、どういうものかこの嫁も
何と無く気がうつらうつらと重い枕に就《つ》く。そして臨終の期が近づいた。その瞬間....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
、町や村にあるほどの人々を、暗い家の中に一切封じ込めて了う雪の威力を想像すると、
何と無く一種の恐怖を懐かぬ訳には行かぬ。四人は今更のように庭を眺め、空を仰いで、....
「書物を愛する道」より 著者:柳田国男
くと、思わず釣り込まれてもっと読んで見たくなるのとちょうど正反対に、一方にはただ
何と無く面倒くさそうで、一向に好奇心が動かず、所謂敬して遠ざけたくなるコンヂショ....