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「何の彼の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

何の彼のの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
無理こじつけに遣り込めるだ、さっぱり訳が分らねえ、其の中に御用の間を欠いた、やれ何の彼のと廉を附けて長え間お役所へ私は引出されただ、二月から四月までかゝりました....
黄昏」より 著者:宮本百合子
」 「……阿母さんだって行きたいところなら、もう疾《と》うに行っているさ。行けば何の彼のと五月蠅《うるさ》いし……」 「だって、東京へ来て、もう半年にもなるのに....
トコヨゴヨミ」より 著者:田山花袋
した。天然と戦うのについて思いもかけない障碍が沢山に一方にあると共に、日雇取達は何の彼のと言っては怠けて遊んだ。開墾が出来て貸した方の土地には、小作人は菜種など....
幸福のために」より 著者:宮本百合子
危急の時に、爪先も濡らさず岸に立って、諸君、まず、橋を作る材木を出し給え。マァ、何の彼のいわず、材木だけは、ともかく僕にわたし給え。いずれ橋はかけてやると、筋の....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
家持の如きも、こういう歌調を学んでなおここまで到達せずにしまったところを見れば、何の彼のと安易に片付けてしまわれない、複雑な問題が包蔵されていると考うべきである....
栄蔵の死」より 著者:宮本百合子
。 来月は、どうなるんやか私は知らん。 「何故? 「国に貸したものがあるさかい何の彼の世話やいてもろうとる、あの役場の馬場はんと一緒になって、幾分なりと入れさ....
番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
た」と、権六は気のないようにいった。「あの伯母御もよくよく世話焼きじゃと見えて、何の彼の小煩いことじゃ。白粉嫌いの殿様が面倒な女房などを滅多に持たりょうかい。わ....