何を隠そう[語句情報] » 何を隠そう

「何を隠そう〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

何を隠そうの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
」 「そうか! やっといま来たか」 すると、右門は、やっといま来たかといって、何を隠そう、きのうからの待ち人こそはその敬四郎であったことを裏書きしながら、自身....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
拠とはどんな事だ。そしてその証拠はどこにあるのかね」 「その歴然たる証拠物件は、何を隠そう、実は吾輩の寝室にあるんだよ。はっはっはっ」 ドレゴはそういい切って....
口笛を吹く武士」より 著者:林不忘
く肩を揺すって、口のなかで呟いていた。 「清水一角、とはこれ、世を忍ぶ仮りの名。何を隠そう、じつを申せば浅野内匠頭長矩家来――などということに、そのうちおいおい....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
らね。総長にそう云っといてくれ給え……というのはコンナ理由なんだ。聞き給え。……何を隠そう、かく云う吾輩自身の事なんだが、おかげでこうして大学校の先生に納まりは....
超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
のポケットの中に在るんだ。今見せてやろう。ホラこの通りだ。 博士製造業何を隠そう。吾輩の職業というのは医学博士を製造するのが専門だ。 笑っちゃイカン....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
と私は思わず大きな声を出した。そうして腹の底で……ウームと唸りながら眼を閉じた。何を隠そう、そのバード・ストーン曲馬団こそは、私の辞職の直接の原因となっているも....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
こいつは一番、驚いたね。いくら何でも、チイット炯眼過ぎやせんか……それは……。何を隠そう吾輩は現在、この事件に関する詳細な報告書をあの机の上に書きかけとるんだ....
一足お先に」より 著者:夢野久作
に相違無い事が直覚されたのであった。 私はソレを見ると、心の底からホッとした。何を隠そう私は、これが見たいばっかりに、わざわざ病室を出て来たのであった。午前中....
斬られたさに」より 著者:夢野久作
しょうとは、夢にも存じ寄りませなんだが……」 「ウムウム。その事じゃその事じゃ。何を隠そう拙者も江戸表に居る中にそのような評判を薄々耳に致しておるにはおったがの....
惜別」より 著者:太宰治
「なあんだ。あなたは、この手紙の差出人を知っているらしいじゃないですか。」 「何を隠そう、知っているんだ。矢島だ。あいつだ。あの Landdandy さ。」 ....
獏鸚」より 著者:海野十三
いった。 「興奮してはいけないよ。あの三原玲子という女は、例の暁団の一味なんだ。何を隠そう、ギロンで僕に密書を渡そうとしたのは正しくあの女なんだ」 「何だって?....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
と薄歯の音を立てて家ン中へ入ったろう。私が後妻に赤くなった。 負っていたのが、何を隠そう、ここに好容色で立っている、さて、久しぶりでお目にかかります。お前さん....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
が協いましょうか……。』 『それは勿論協う……イヤ協わねばならぬ深い因縁がある。何を隠そう汝はもともと乙姫様の系統を引いているので、そちの竜宮行は言わば一|種の....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
うちでしたけど、たしかにヴィデさんの声で、どうしてうろうろしているんだ。君たちは何を隠そうとしているのか――と妙に落着いたような、冷たい明瞭りした声で云うのが、....
食道楽」より 著者:村井弦斎
君、よくこそおいで下された。僕は疾《と》うから御両君の家へ上らねばならんのだが、何を隠そう大失敗をやらかして一時は殆《ほとん》ど死ぬかと思った。実はこういう訳《....