何時も[語句情報] » 何時も

「何時も〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

何時もの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
る。まことに、――欣幸《きんこう》の至りに堪えない。 創作 芸術家は何時も意識的に彼の作品を作るのかも知れない。しかし作品そのものを見れば、作品の美....
薬草取」より 著者:泉鏡花
、綺麗な小座敷へ寝かされて、目の覚める時、物の欲しい時、咽の乾く時、涙の出る時、何時もその娘が顔を見せない事はなかったです。 自分でも、もう、病気が復ったと思....
海の使者」より 著者:泉鏡花
る。形ばかりの竹を縄搦げにした欄干もついた、それも膝までは高くないのが、往き還り何時もぐらぐらと動く。橋杭ももう痩せて――潮入りの小川の、なだらかにのんびりと薄....
」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
食物の心配などもないようになった。別荘の女中が毎日時分が来れば食物を持って来る。何時も寝る処に今は威張って寝て、時々は人に摩られに自分から側へ寄るようになった。....
梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
行ったものだが、いつも詰らない飴細工ばかり引き当てて、欲しいと思う橋弁慶なぞは、何時も取ったことがなく落胆したものだった。 物売りの部へ入れるのは妙だが、神田....
凧の話」より 著者:淡島寒月
で専売していたのだが、これを火で温めながら、凧へ塗ったものである。その秩父屋でも何時も店で、火の上へ蘇枋を入れた皿を掛けて、温めながら凧を立て掛けて置いて、いろ....
兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
思う。(尤も菊池は飽きるかも知れないが、)それと云うのは、菊池と一しょにいると、何時も兄貴と一しょにいるような心もちがする。こっちの善い所は勿論了解してくれるし....
小杉未醒氏」より 著者:芥川竜之介
。 小杉氏の画は洋画も南画も、同じように物柔かである。が、決して軽快ではない。何時も妙に寂しそうな、薄ら寒い影が纏わっている。僕は其処に僕等同様、近代の風に神....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
じ温度に保ち、かつ灰の落ちる穴の水を同じ高さに保つのであるが、夕方には仕舞って、何時も家に帰った。ところが、一度ファラデーは帰って宜しいということをすっかり忘れ....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
る者は昔式に直接出かけて行って若旦那様に面会を申込んだ。が、肝心のその若旦那様は何時も『不在』。たとい広い邸宅の奥の方に姿が見えたにしても、決して店先へなど現れ....
」より 著者:犬田卯
ヵ月であるか分らなかった。 「ほんとに何ちう組合だっペ。」そのとば尻を、おせきは何時ものように浩平に持って行かなくてはいられなかった。 「お父ら、暢気もんだから....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
意を整えて対峙する。私も当時日本橋におったが、いつ押しかけて来るか分らないので、何時も用意して対峙すると云った様に深刻な場面がつづいた。その中に六月五日に所謂暁....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
の船も、近くで行ってましたが、奴等は、赤っ腹位捕って喜んでる手合計しで、本物は、何時も江戸の方に抜いてかれてますので、内心縄張内を荒らされてる様な気が仕てます、....
こがらし」より 著者:岩本素白
どく身に沁みて、始終人がそういう言葉を口にしたからであった。十一月三日という日は何時も霜が深く、時にはみぞれの有るものであった。無論マントなどというものは着なか....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
、予め用意してきた嚢の中へ入れる。 そうした時もし粂吉と一緒であるならば、私は何時もきまって大きな声をあげて彼を呼ぶ。いい工合にすぐ近傍に彼を見出すときはいい....