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何時頃
「何時頃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何時頃の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
剛情《ごうじょう》なのが、さすがに少し面憎《つらにく》くもなった。
「谷村さんは
何時頃来てくれるんでしょう?」
「三時頃来るって云っていた。さっき工場《こうば》....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
はいけないということであった。それならそうと早くいってくれればよいのだ。そうして
何時頃来るかといえば、それは判らぬという。そのじつ判っているのである。配下の一員....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
でござります。」 「いや、宜しい。」 「はいい。」と念入りに返事する。 「いつも
何時頃にお休みだい。」 と親しげに問いかけながら、口不重宝な返事は待たずに、長....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
十一 「それはもう、きれいに断念めたものなの、……そしてね、幾日の
何時頃に死ぬんだって――言うんですとさ、――それが延びたから今日はきっと、あれだ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
帰りを待っていたのです。貴方は今夜『深夜の市長』と一緒に出掛けられた筈です。一体
何時頃、何処で『深夜の市長』と別れたのですか」 「それは……目黒駅の前ですよ。時....
「赤外線男」より 著者:海野十三
模様をお話し下さい」 「どうも面目次第もないことですが」と学士はまず頭を掻いて「
何時頃だったか存じませぬが、研究室のベッドに寝ていた私は、ガタリというかなり高い....
「春昼」より 著者:泉鏡花
り鼠色に淀んだ岸に、浮きもせず、沈みもやらず、末始終は砕けて鯉鮒にもなりそうに、
何時頃のか五、六本、丸太が浸っているのを見ると、ああ、切組めば船になる。繋合わせ....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
ったですが。 朝の内に月代、沐浴なんかして、家を出たのは正午過だったけれども、
何時頃薬師堂へ参詣して、何処を歩いたのか、どうして寝たのか。 翌朝はその小立野....
「古狢」より 著者:泉鏡花
くぞくする。枕許へ熱燗を貰って、硝子盃酒の勢で、それでもぐっすり疲れて寝た。さあ
何時頃だったろう。何しろ真夜半だ。厠へ行くのに、裏階子を下りると、これが、頑丈な....
「錦紗」より 著者:犬田卯
神棚から一冊の手垢に汚れた和本を下ろして来て、無雑作にたずねはじめた。 「昨日の
何時頃だったけや、家を出たのは……東の方角へ向ったんだな、それから南へ向って行っ....
「米」より 著者:犬田卯
っても、ただ泣いてばかりいて、自分の手では始末がつかぬと言うのである。 「それ、
何時頃だか。」 「十時か十一時頃――」 「赤玉飲ませたか」とおせきはせかせかと言....
「一寸怪」より 著者:泉鏡花
、何処で会おうかもしれない、ただほんの一瞬間の出来事と云って可い。ですから何日の
何時頃、此処で見たから、もう一度見たいといっても、そうは行かぬ。川の流は同じでも....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
層うなされてねと、夜が明けてから吐しまさ。さあいよいよだ、とぎょっとしたけれど、
何時頃にと、惚けて尋ねますと、ちょうど刻限が合ってるんで。 ままよ、こうなりゃ....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
芳原はそこに見えるというのに、車一台なし、人ッ子も通らない。聞くものはなし、一体
何時頃か知らんと、時計を出そうとすると、おかしい、掏られたのか、落したのか、鎖ぐ....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
来たが、来る前の日に、そのころ展覧会会場の近くの上野桜木町に住んでいた私の所に、
何時頃に行くと速達の葉書をよこし、その「
何時頃」にたずねて来て、かならず、どうい....