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「何等か〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

何等かの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
性急な思想」より 著者:石川啄木
性急な結論乃至告白を口にし、筆にしながら、一方に於て自分の生活を改善するところの何等かの努力を営み――仮令《たとえ》ば、頽廃的《デカダン》という事を口に讃美しな....
婦系図」より 著者:泉鏡花
ようで且つ学問所、家厳はこれに桐楊塾と題したのである。漢詩の嗜がある軍医だから、何等か桐楊の出処があろう、但しその義|審ならず。 英吉に問うと、素湯を飲むよう....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ていたのも、思えばこの外界の威力の前に私自身の無為を感じていたからなのだ。そして何等かの手段を運らしてこの絶大の威力と調和し若しくは妥協しようとさえ試みていたの....
『聖書』の権威」より 著者:有島武郎
い事であり又いい事でした。楽園を出たアダムは又楽園に帰る事は出来ません。其処には何等かの意味に於て自ら額に汗せねばならぬ生活が待って居ます。私自身の地上生活及び....
聖書」より 著者:生田春月
価値を見出して賞玩するように、このかわいらしい女中さんも僕の見すぼらしさの中から何等かの価値を見出してくれているかも知れないなどと、例の詩人らしいいい気な自惚れ....
壊れたバリコン」より 著者:海野十三
た。それは、小一時間に渡った問答――というよりも訊問――が続いたのちのことです。何等かの決意をした丸本少佐は別室に去りました。営内がこの夜更に少しずつざわめき出....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
きにも消えなかった。 二 松崎は、――汽車の轟きの下にも埋れず、何等か妨げ遮るものがあれば、音となく響きとなく、飜然と軽く体を躱わす、形のない、....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
の鳩くわえしを見たまいしならむとのみ、仮りに思い棄てたれど、あるいはさもなくて、何等かの憂目に合わせたまうならずや。酷き養子のありといえば。また更に胸の安からず....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
は、唐櫃の上に、一個八角時計の、仰向けに乗っていた事であった。立花は夢心地にも、何等か意味ありげに見て取ったので、つかつかと靴を近けて差覗いたが、ものの影を見る....
黒百合」より 著者:泉鏡花
巴里に住んで、九ツの時から八年有余、教育も先方で受けた、その知識と経験とをもて、何等かこの貴公子に見所があったのであろう、滝太郎といえばかねてより。…… ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
すと、突然母の危篤の報知が胸に感じて参ったのでございます。斯うした場合には必らず何等かの方法で報知がありますもので、それは死ぬる人の思念が伝わる場合もあれば、又....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
入るることを好む進歩的頭脳の所有者に、われ等の霊界通信を提示して貰いたい。必ずや何等かの効果があるに相違ない。尚お盲目者流の為めにも、彼等の心の眼が、他日立派に....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
振れることを発見した年である。 ボルタが電流を発見してから、電流と磁気との間に何等かの関係あるべきことを考えた人は多かったが、みな成功しなかった。エールステッ....
遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
ち行く状を思うより前に――何となく今も遥かに本所の方へ末を曳いて消え行く心地す。何等か隠約の中に脈を通じて、別の世界に相通ずるものあるがごとくならずや。夜半の寝....
不吉の音と学士会院の鐘」より 著者:岩村透
国と言っていい、都鄙おしなべて、何か古城趾があるとすれば殊に妙であるが、其処には何等かの意味に於いて、何等かの怪が必ず潜んでいる。よく屋外よりも屋内が淋しいもの....