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余震
「余震〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
余震の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第五氷河期」より 著者:海野十三
を射た。 富士山の噴火は、ついに事実となって、市民の目の前に現われたのである。
余震は頻々として、襲来した。いや、
余震ではなく、新しい噴火や爆発が、ますます強度....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
つけている電界強度計の指針が、気のせいか微《かす》かに慄《ふる》えているようだ。
余震なき地震 息詰まる緊張の幾秒が尚《なお》も続いた。 しかし想像したような....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
で両集団が残ったのでありますが、他にまだ沢山の相当な国々があるのですから、本当に
余震が鎮静して戦争がなくなり人類の前史が終るまで、即ち最終戦争の時代は二十年見当....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
て、東に東京、南に横浜、真赤に天を焦す猛火の焔は私共の心魂を悸かせました。頻繁な
余震も頭を狂わせます。来る人、来る人の伝うる東京横浜の惨状も、累進的に私共の心を....
「断水の日」より 著者:寺田寅彦
でも、この地震があまり小さなものではないと思われた。このくらいのならあとから来る
余震が相当に頻繁に感じられるだろうと思っていると、はたしてかなり鮮明なのが相次い....
「恐竜島」より 著者:海野十三
ょう。何回もつづく場合は、はじめの地震がよほど大きい地震でそのあとにつづいて起る
余震《よしん》は、どれもみなくらべものにならないほどずっと小さい地震なんでしょう....
「時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
ぜん地震が襲来《しゅうらい》した。 かなり強い地震であったが、前に起った地震の
余震《よしん》であるにちがいなかった。 その話をしながら、三人が庭の方へすこし....
「大震火災記」より 著者:鈴木三重吉
での発震は、九月一|日の午前十一時五十八分四十五秒でした。それから引きつづいて、
余震(ゆれなおし)が、火災のはびこる中で、われわれのからだに感じ得たのが十二時間....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
の筆が備わっていたためであろう。 その京都の地震で天長四年七月に起った地震は、
余震が翌年まで続いた。斉衡三年三月八日の大和地方もひどかったと見えて、「方丈記」....
「震災日記より」より 著者:寺田寅彦
通りのない町はひっそりしていた。根津を抜けて帰るつもりであったが頻繁に襲って来る
余震で煉瓦壁の頽れかかったのがあらたに倒れたりするのを見て低湿地の街路は危険だと....
「鑢屑」より 著者:寺田寅彦
は、困る事だろう。幸福も不幸福も、変化の瞬間が最高点で、それからあとは、大地震の
余震のように消えて行く。 そのおかげで、われわれは、こうやって生きて行かれるの....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
ても拵えても間に合わず、半日の製品が一時間の販売にも足りないという状況であった。
余震は頻々として来たり、ぐらぐらと震動する工場の中は、尋常の心持ではとても仕事の....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
士官の紹介で軍艦|長門に移って、はじめて安らかな眠りについた。陸地におれば絶えず
余震におびえていたのが、海上に浮んでいる城の如き軍艦の上では、眠りを驚かすものは....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
がほんとうで、何でもないのがかえって不安心なような気がしたものさ。」 「震災後、
余震のない日に限って妙に寂しく思えたようにね。」 「そうだ、そうだ。」 「どすが....