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「作業服〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

作業服の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
街頭の偽映鏡」より 著者:佐左木俊郎
、街頭の風景をおそろしく誇張していた。 青白い顔の若い男が三、四人の者に、青い作業服の腕を掴《つか》まれて立っていた。その傍《そば》で、商人風の背の小さな男が....
機関車」より 著者:佐左木俊郎
な靄《もや》が草いきれを含んで一面に漂っていた。吉田は口笛を鳴らしながら、水色の作業服のズボンに両手を突っ込んで、静かに歩いた。遠くから、湯の川の音が睡《ねむ》....
世相」より 著者:織田作之助
のサテン地の寝巻ともピジャマともドイスともつかぬ怪しげな服を暑くるしく着ていた。作業服のように上衣とズボンが一つになっていて、真中には首から股のあたりまでチャッ....
人間灰」より 著者:海野十三
とですか」 ヌックリと青谷の前に立ったのは、長身の髭だらけの工夫体の男だった。作業服はヨレヨレながら、その声は気味の悪いほどしっかりしていた。 「僕こそ無罪で....
気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
の方へ振返って、屍体発見並に被害者の説明を求めた。 と、それに対して、ゴム引の作業服を着た配電室の技師らしい男が進み出て、自分が恰度午前四時二十分前頃に、交換....
怪星ガン」より 著者:海野十三
ール艇長も、平気である。 このとき三根夫少年は、たいへんいそがしかった。かれは作業服を着て、一段高い配電盤のまえに立って、一同のほうに背中を見せ、しきりに計器....
山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
小屋の生活 朝の温度は驚くほど低い。毛布をはねて蚊帳から出ると、いきなり作業服をきる。ツャツは寝る時から四枚きている。鍋に米を入れて、目をこすりながら、....
祇園の枝垂桜」より 著者:九鬼周造
る。中折帽も踊っていれば鳥打帽も踊っている。着流しもいれば背広服もいる。よごれた作業服を纏ったまま手拍子とって跳ねている若者もある。下駄、草履、靴、素足、紺|足....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
銀と装身具だけで、これはどちらとも私たちには不向のものだった。その下に古びた船員作業服が一着あった。方々の港口の洲で海水を浴びたために白っぽくなっていた。母はい....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
の格納庫さえある。しかも、氷上には、単葉の飛行艇が二機、翼を休めているし、水色の作業服を着た人々が、水晶のように美しい氷上を歩いている。 「北極から流れて来た氷....
早春」より 著者:豊島与志雄
声をかけたが、返事がない。なんども呼んでいると、庭の方から北川さんがやって来た。作業服みたいな姿で、地下足袋をはいている。 「ああ、君か。よく来たね。」 おか....
無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
る、三木めの帆柱のねもとの、上甲板に、折椅子に腰かけた中川教官が、その前に、白い作業服をきて、甲板にあぐらを組んで、いっしんこめて聞きいる私たちに、東北なまりで....
」より 著者:犬田卯
い唇をわなわなと震わせていた。 それから一週間ばかりたったある日のこと、田辺は作業服を着て古い帽子をかぶり、下男といっしょに家の裏手の野茶畑で春蒔野菜の種子や....
白い道」より 著者:徳永直
右へ、いま一つは橋をわたって、まっすぐにこっちへ流れてくる。娘、婆さん、煙草色の作業服のままの猫背のおやじ。あっぱっぱのはだけた胸に弁当箱をおしつけて肩をゆすり....
四つの都」より 著者:織田作之助
庄平廊下へ出る。廊下から中庭へ出る。 三七 中庭。 庄平が歩いて行く。 節子が作業服を来て、向うから来る。 節子「あらッ!」 庄平、辻節子だと気づくまで、相当....