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作男
「作男〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
作男の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
て馬士《まご》張りの煙管《きせる》をとり出した。彼の父も次郎左衛門の家《いえ》の
作男《さくおとこ》であったが、彼が四つの秋に両親ともほとんど同時に死んでしまった....
「熊の出る開墾地」より 著者:佐左木俊郎
るためだった。彼が火箸を叢《くさむら》の中に抛《ほお》ったとき、銃砲の音で一人の
作男がそこへ寄って来た。 「おい! 駐在所へ行って来てくれ。早くだ。駐在所へ行っ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
踏み込んでみたいのですが、誰か案内して貰えますまいか」 名主の家では承知して、
作男《さくおとこ》の友吉という若い男を貸してくれた。ここから竜濤寺までは少し距《....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に乱心している以上は何事と仕出《しで》かすか判らない。長次郎は更に平左衛門の家の
作男《さくおとこ》をそっと呼び出して、主人の伜はこの十三夜の夜ふけに寝床をぬけ出....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
は、皆そこから来るんだって申します…… その近処の病家へ行きました時に、其家の
作男が、沼を通りがかりに見て来たって、話したもんですから、夫が貴下、好事にその男....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
その当時十三の兄貴は修行のために東京の親類へあずけられていて、家にいる者は祖母と
作男二人と下女一人とで、
作男はほかにいろいろの用があるから、昼間は遠方へ使いなど....
「山の神殺人」より 著者:坂口安吾
妻の子の不二男にやさしい言葉をかけてやったこともない。不二男は少年時代からまるで
作男のように扱われて育った。戦争がなければもっと早くグレてとっくに家出でもしてい....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
っちにしないで下さい。お願いです。考えただけで、息がとまってしまいます。下男でも
作男でも、なんでもします。伊東へつれてって下さい。鶏小屋へ住ませて下さい」 野....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
。幾個かの別棟の建物があり、厩舎らしい建物も、物置きらしい建物も、沢山の夫婦者の
作男達のための、長屋らしい建物もあった。夜が更けているところから、どの建物からも....
「鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
鶯や杜鵑の声に耳を藉し、幸福を感じながら彼は呆然していた。納屋の方からは、大勢の
作男たちの濁声が聞こえ、厩舎の方からは、幾頭かの馬の嘶く声が聞こえた。時々、下婢....
「鷲」より 著者:岡本綺堂
起きた。あさ飯を食って、身を固めて、三人が草鞋の緒を結んでいるところへ、母屋から
作男が何者をか案内してきた。 「旦那さま方にお目にかかりたいと申して参りましたが....
「瘤」より 著者:犬田卯
服し、少尉に任官して家へかえり結婚したが、当時、親父がまだ身代を切り廻していて、
作男達と共に百姓でもしない限り、全く居候的存在にすぎない自分を不甲斐ないものに思....
「白痴の知恵」より 著者:小酒井不木
四十五歳になる母親お豊の平素の願望でありました。家には相当の財産もあって、女中や
作男は置きませんでしたが、村の人に田を作らせて取る年貢米は、母子二人の生活を支え....
「真間の手古奈」より 著者:国枝史郎
は解りませんでした。 「私の娘、蘭でございます」 こう左衛門にひきあわせてから
作男へ指図しようとして、庭下駄を穿くと裏手の方へ足早に行ってしまいました。 ....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
かれた源治は、それからまた一年足らずのうちに、佐太郎が出征したあとに頼んだ若勢(
作男)の武三に暇を出さなければならないことになつて、ハタと当惑した。 佐太郎の....