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佝僂
「佝僂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
佝僂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
へ数えて五つ目が現場の室だった。部厚な扉の両面には、古拙な野生的な構図で、耶蘇が
佝僂を癒やしている聖画が浮彫になっていた。その一重の奥に、グレーテ・ダンネベルグ....
「悟浄出世」より 著者:中島敦
《つじ》から程遠からぬ路傍《ろぼう》で、悟浄は醜い乞食《こじき》を見た。恐ろしい
佝僂《せむし》で、高く盛上がった背骨に吊《つ》られて五臓《ごぞう》はすべて上に昇....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
人の女性が腰をかけていた。やはり二十歳ばかりの若い娘ではあったが、見るもあわれな
佝僂《せむし》で、あとでアリョーシャの聞いたところによると、両足が萎《な》えてし....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
て、唇《くちびる》の裂けたシャカバクや、おしゃべりの理髪師や、カスガールの小さな
佝僂《せむし》などを、たしかに知ってる気がしたし、また、宝捜しの男の魔法の木の根....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
だ。」 「感心だ!」とクリストフは言った。「だれがそれに反対を唱えるものか。僕は
佝僂《せむし》を見ると自分の背中が痛くなる……。だが喜劇というのは、われわれがそ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ぱな健康をもたなかった。思想上では勇敢だったが、実は病的な神経に悩まされていた。
佝僂《せむし》の身体に熱烈な魂を包んでる彼は、戦いを必要としていたが、戦いに適し....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ー氏で、前に数行引用した一寄宿生の手紙の中ではアンシオ氏と呼ばれていて、恐ろしい
佝僂《せむし》の老人だと書かれている。
男の人選がすべていかにうまく行なわれて....
「臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
わしながら停車場を出て行った。停車場の時計でまさに午後四時三十一分、臨時列車は、
佝僂のカラタール氏と巨人のような従者とを載せ、白い湯気を吐いてリヴァプール駅を発....
「博物誌」より 著者:岸田国士
に出かけるなんていうことはない。 La Pintade これは私の家の庭に住む
佝僂女である。彼女は自分が
佝僂のせいで、よくないことばかり考えている。 雌鶏た....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
単衣を着、薄赤色の兵児帯を垂らしているが、細面の頸の長い十六の娘で、その四肢は、
佝僂のそれのように萎え細っていた。 全体が腺病的で神経的で、なにかの童話にある....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
に町家の家並みを持った、月に明るい佐久間町の往来を、前へのめったり大きく、侏儒か
佝僂かを想わせた。そういう金兵衛がそういったようすで、あえぎあえぎ走って行くので....
「荘子」より 著者:岡本かの子
ら旅車の一つが轍を鳴らして来たが荘子の前へ来ると急に止まって御者台の傍から一人の
佝僂が飛降りた。近付いて来ると 「荘先生ではありませんか、矢張り荘先生だった」 ....
「審判」より 著者:カフカフランツ
みた。 「絵描きのティトレリっていう人いる?」 十三になるかならぬかのいくらか
佝僂のその少女は、きかれると片肘でKを突き、そばから彼の顔をじっと見た。その子の....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
、思いがけなく暴露するまでは、そう見える。この美しく明朗な容貌と、あの恥ずかしい
佝僂の姿との組合せは、いったいなんの意味を物語るのであろうか? 彼はテーブルに帰....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
匠
みんな負けず劣らず足を挙げて、
出来るだけの様子をして見せているから面白い。
佝僂や太っちょも、どんなに見えても構わずに
飛んだり跳ねたりしているなあ。
....