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「佶屈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

佶屈の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
思い出す事など」より 著者:夏目漱石
福な時期なのである。風流を盛るべき器《うつわ》が、無作法《ぶさほう》な十七字と、佶屈《きっくつ》な漢字以外に日本で発明されたらいざ知らず、さもなければ、余はかか....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
「業務に従事しなさい」という意となる。 この歌も、その声調が流動性でなく、寧ろ佶屈とも謂うべきものである。然るに内容が実生活の事に関しているのだから、声調おの....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
ども招かれて来ていて、参府の折の本草会の話なども出たが、先生の胸中には悲哀の情と佶屈《きっくつ》の思いがあるので、どうしても気が浮立たない。 そのうちに食卓開....
俳人蕪村」より 著者:正岡子規
芭蕉、去来はむしろ天然に重きを置き、其角、嵐雪は人事を写さんとして端《はし》なく佶屈※牙《きっくつごうが》に陥り、あるいは人をしてこれを解するに苦しましむるに至....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
》して自家の地位を上げたり。さればその画風の夙《っと》に北斎に倣ふ処ありて一種|佶屈《きっくつ》なる筆法を用ひしもまた怪しむに足らず。余は芳年の錦絵にては歴史の....
将来の日本」より 著者:中江兆民
べき云々の状を論ず。すこぶる精微を極め、文辞また婉宕《えんとう》なり。大いに世の佶屈《きっくつ》難句なる者と科を異にし、読者をして覚えず快を称さしむ。君|齢《よ....
松の操美人の生埋」より 著者:宇田川文海
見卓識常に文を草する言文一致の法を用い、高尚の議論を著わし緻密の思想を述ぶるに、佶屈※無々君の説に服し、圓朝氏の技に駭き、直に筆を採て平生の所感を記し、以て序に....