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「使者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

使者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
の黄なるを包む、混沌たる雲の凝固とならんず光景。万有あわや死せんとす、と忌わしき使者の早打、しっきりなく走るは鴉で。黒き礫のごとく、灰色の天狗のごとく乱れ飛ぶ、....
三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
シの船や、ヒラムの船は三年に一度金銀や象牙や猿や孔雀を運んで来た。が、ソロモンの使者の駱駝はエルサレムを囲んだ丘陵や沙漠を一度もシバの国へ向ったことはなかった。....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
宇宙の成立』九八頁にも暗示しておいたように、別世界から折々おとずれてくる不思議な使者、いわゆる隕石なるものは、あるいはこのように宇宙間に駆り出された細滴から成立....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
であると言う法華経では、仏はその闘争の時代に自分の使を出す、節刀将軍を出す、その使者はこれこれのことを履み行ない、こうこういう教えを広めて、それが末法の長い時代....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
のお強さ、船を覆して、ここへ、遠い海の中をお連れなすった、お力。道すがらはまたお使者で、金剛石のこの襟飾、宝玉のこの指環、(嬉しげに見ゆ)貴方の御威徳はよく分り....
南地心中」より 著者:泉鏡花
服、高胡坐、座にある幇間を大音に呼ぶ。 「はッ、」 「き様、逢阪のあんころ餅へ、使者に、後押で駈着けて、今帰った処じゃな。」 「御意にござります、へい。」 「何....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
は、と早速|爺をお頼み遊ばすことになりました。 府中の白雲山の庵室へ、佐助がお使者に立ったとやら。一日|措いて沢井様へ参りましたそうでございます。そしてこれは....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
、鶏がまた鳴いて、台所で誰か起きた。 白骨が旧の沼へと立返ることになって、この使者は、言うまでもなく小松原が望んで出た。一夜の縁のみならず、そこは、自分とあの....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
、三浦家ではいつも社殿の修理その他に心をくばり、又お祭でも催される場合には、必ず使者を立てて幣帛を献げました。何にしろ婦女の亀鑑として世に知られた御方の霊場なの....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
、多くの守護の天使達が存在し、それ等が神の限りなき愛、神の遠大なる意志の直接の行使者となるのである。此等の行使者があるから、そこに一分一厘の誤差も生じないのであ....
寺内の奇人団」より 著者:淡島寒月
を計るであろうとのことであったということです。 今浅草寺ではこのお狸様を鎮護大使者として祀っています。当時私の父椿岳はこの祠堂に奉納額をあげましたが、今は遺っ....
三枚続」より 著者:泉鏡花
包に集めた瞳を、人指指の尖で三方へ突き廻し、 「誰を煽いだつもりだよ、五千疋のお使者が御紋服の旦那だと思うと、憚んながら違います。目先の見えねえ奴等じゃあねえか....
式部小路」より 著者:泉鏡花
間違の因です…… 今までそこにふンぞり反って、暴れていた床屋の職人が、その人の使者だというお夏さんを、たとい親だって好くいおうか。 まして、繻子の襟も、前垂....
註文帳」より 著者:泉鏡花
剃刀研 十九日 紅梅屋敷 作平物語 夕空 点灯頃 雪の門 二人使者 左の衣兜 化粧の名残 剃刀研 一 「おう寒いや....
活人形」より 著者:泉鏡花
よ。蜉蝣の命、朝の露、そも果敢しといわば言え、身に比べなば何かあらむ。 閻王の使者に追立てられ、歩むに長き廻廊も死に行く身はいと近く、人形室に引入れられて亡き....