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「使館〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

使館の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
ぜられてから、一年ばかりたった、ある早春の午前である。北京《ペキン》にある日本公使館内の一室では、公使館附武官の木村陸軍少佐と、折から官命で内地から視察に来た農....
或る女」より 著者:有島武郎
と二三人おいた斜向《はすか》いの若い男を顧みた。斎藤と呼ばれた、ワシントン公使館赴任の外交官補は、まっ赤《か》になって、今まで葉子に向けていた目を大急ぎで博....
或る女」より 著者:有島武郎
外国人がしばしば倉地の下宿に出入りするのを葉子は気がついていた。ある時はそれが公使館の館員ででもあるかと思うような、礼装をしてみごとな馬車に乗った紳士である事も....
夜行巡査」より 著者:泉鏡花
と、怨恨《えんこん》とを満たしたる、視線の赴くところ、麹《こうじ》町一番町英国公使館の土塀《どべい》のあたりを、柳の木立ちに隠見して、角燈あり、南をさして行く。....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
て遂に、其の日は来た。 昭和十×年五月一日、日米の国交は断絶した。 両国の大使館員は、駐在国の首都を退京した。 同時に、厳かな宣戦の詔勅が下った。 東京....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
責し、且つ激励をなし給え。 九月九日 ◯昨八日、米軍初めて帝都内に進駐す。米大使館をはじめ、代々木練兵場、麻布三連隊なり。 ◯満州、樺太、朝鮮北部はたいへんな....
戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
に、必要に応じて、金博士をおびき出すこと。 (二)あらゆる好餌を用意して、某国大使館の始末機関の借用方に成功し、その上にて該機関を用いて金博士を始末すること。 ....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
た。奥さんも、御心配でしょう。御主人の御本復を祈ります。じゃあ、ロンドンの中国大使館へは、私の方から取調べ票を送って置きますから」 「はい、どうもありがとうござ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
富山より、むしろ東京に、東京よりむしろ外国に、多く年月を経た。父は前に仏蘭西の公使館づきであったから、勇美子は母とともに巴里に住んで、九ツの時から八年有余、教育....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
いう者あり。本来|宣教師にして久しく函館に在り、ほぼ日本語にも通じたるを以て仏公使館の訳官となりたるが、これまた政府に近づきて利したること尠なからず。その一例を....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
国の一学堂なれど裏面は日本の勢力扶植の一機関たれば自ら志士集合所の如き趣ありて公使館あたりの純然たる官吏社会より観れば頗る危険の分子を含みたる一団体の如く目さる....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ドイツのベルリンに至りロシアの寺院をたずぬるに、市中にその堂宇なし。ただロシア公使館中の一室に会堂ありて、毎日曜、同国人ここに至りて礼拝を行うという。ゆえに、余....
西航日録」より 著者:井上円了
着し、税関の検閲あり。ただちに汽車に転乗し、夜に入りてロンドン市に着す。寓所を公使館の近街に定む。これよりロンドンにとどまること二週余、もっぱら倹約を守る。 紳....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
相会するを得ざりしは遺憾なり。ロンドン寓所を友人サンマース氏の宅に定む。午後、大使館を訪う。 七月九日(日曜)、晴れ。昨今ロンドンの気候は、あるいは暑く、ある....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
か忘れたが、緒方大将一行が兵器視察のため欧州旅行の途中ベルリンに来られたとき、大使館武官の招宴があり、私ども駐在員も末席に連なったのであるが、補佐官坂西少将(当....