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例年
「例年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
例年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第五氷河期」より 著者:海野十三
見というと……」 「それは、世界各地からの気温報告を統計によって調べてみますと、
例年同期に比して、平均七度の降下を示しています」 「なるほど」 「ところが、われ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、清見寺などへ、ぶらりと散歩が出来ようという地を選んだ、宏大な別荘の設が有って、
例年必ずそこへ避暑する。一門の栄華を見よ、と英臣大夫妻、得意の時で、昨年は英吉だ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
て十日目には血痰も消えたり。十四日目より床上に起き上る事を許されしが、この二週間
例年になき発熱の日つづきたること故、寝ていることの辛さ、ことに枕に頭をつけての食....
「地球盗難」より 著者:海野十三
異常成長現象は、実に貴重な発見だと思う。気象台でも、この頃は気象全般にわたって、
例年とはまるで違った数値が観測されるので、それをどう解釈すればいいかと、所員一同....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
では、これまでも余り正月らしい設備をしたこともないのであるから、この際とても特に
例年と変ったことはない。年賀状は廃するつもりであったが、さりとて平生懇親にしてい....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
黒い人間は、退いて水の上をゆくこと数十歩で沈んでしまいました。その明くる日からは
例年に倍する大漁でした。 怪獣 李遇が宣武の節度使となっている時、その軍....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
多い時は半月ぐらい、月に一度、あるいは三月に二度ほどずつ、人間界に居なくなるのが
例年で、いつか、そのあわれな母のそうした時も、杢若は町には居なかったのであった。....
「鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
事件の起った正月の下旬も、在方では旧正月を眼の前に控えている忙がしい時であった。
例年に比べると雪の少ない年ではあったが、それでも地面が白く凍っていることは言うま....
「思い」より 著者:伊丹万作
本国内で、劇映画、年四十八本製作という数字は決して過少ではないと思う。このうち、
例年のとおりベスト・テンを選ぶとすれば、なお三十八本の平凡作が残る。少なくとも四....
「経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
れはいよいよ来年正月の二十日過ぎと決められた。その十二月の十八日である。由兵衛は
例年のごとく、浅草観音の歳市へ出てゆくと、その留守に三之助が歳暮の礼に来た。三之....
「鼠」より 著者:岡本綺堂
語はその翌年の三月二十七日に始まると記憶しておいてもらいたい。この年は信州の雪も
例年より早く解けて、旧暦三月末の木曾路はすっかり春めいていた。 その春風に吹か....
「瘤」より 著者:犬田卯
の予算案を、そのまま通されてしまうらしい気配を感じて(しかも、聞けばそういうのが
例年のやり方だったともいう)そこで彼は本式に質問し、修正を申込みたいことを助役へ....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
ではこれまでもあまり正月らしい設備をしたこともないのであるから、この際とても特に
例年と変ったことはない。年賀状は廃するつもりであったが、さりとて平生懇親にしてい....
「正月の思い出」より 著者:岡本綺堂
大に挙行され、もう戦争の山も見えたというので、戦時とはいいながら歳末の東京市中は
例年以上の賑わしさで、歳の市の売物も「負けた、負けた」といっては買手がないので、....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
る残雪、本年は焼岳の火山灰が、東北地方に降下したから、穂槍及び常念山塊の残雪は、
例年に比し、甚だ少ないとの事だ、よく見ると鼠黒い灰が一面にある。少々先きの嶮崖を....