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「侯爵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

侯爵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カルメン」より 著者:芥川竜之介
》るロマンティックでね。――」 「どうしたんだ?」 「何《なん》とか云う旧帝国の侯爵《こうしゃく》が一人、イイナのあとを追っかけて来てね、おととい東京へ着いたん....
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
《むすこ》におしなさい。もっとも華族ならば伯爵か子爵ですね。どう云うものか公爵や侯爵は余り小説には出て来ないようです。 保吉 それは伯爵の息子でもかまいません....
外科室」より 著者:泉鏡花
ません。できなくってもいいということがあるものか。わがままを謂ってはなりません」侯爵はまたかたわらより口を挟めり。 「あまり、無理をお謂やったら、姫《ひい》を連....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
度が大きいことを見た。彼はこれらの衛星をトスカナ(Toscana)に君臨していた侯爵家の名に因んで『メディチ(Medici)の星』と名づけたのであるが、この衛星....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
家、致富家、名士、学者が起ったり仆れたりしたか解らぬ。二十五年前には大外交家小村侯爵はタシカ私立法律学校の貧乏講師であった。英雄広瀬中佐はまだ兵学校の寄宿生であ....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
るようになったのは、子爵の遭難からです。早くいえば、私は子爵の本家筋にあたる池上侯爵家からの秘密なる依頼で、田鶴子には気付かれないように、秘密裡に彼女を調べたの....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
、はるかの山顛にどっしりと腰をおちつけているゼルシー城塞を指した。 「まあ、あの侯爵さまと、そんなにお親しい御間柄ですの。そう伺えばなつかしいわ。で、侯爵さまは....
時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
すばらしい出来のもので、南京路の飾窓に出ているのを有名なアフリカ探検家ドルセット侯爵夫人が上海土産として買って持っていったことを、わしは今でも憶えている。あっそ....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
ざや、小父者は能役者、当流第一の老手、恩地源三郎、すなわちこれ。 この二人は、侯爵津の守が、参宮の、仮の館に催された、一調の番組を勤め済まして、あとを膝栗毛で....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
人の話もみな実録だというのである。 そのうちに、ド・ラ・トール・サミュールの老侯爵が起ちあがって、煖炉の枠によりかかった。侯爵は当年八十二歳の老人である。かれ....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
王シトロエンが、この地へ大賭博に来て居ること。フランス華族社会切っての伊達者ボニ侯爵がアメリカの金持寡婦の依頼で、この土地で欧洲名門救済協会の組織を協議したこと....
バットクラス」より 著者:岡本かの子
の家具月賦取附会社の社長の一族や濠洲の女金貸等で、フランスの伯爵夫妻やスペインの侯爵一家などはあまり来ない。 「城」に縁の遠い身分の連中ほど多く訪ねて来たがる。....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
た一日、橘之助が一輪ざしに菊の花を活けたのを枕頭に引寄せて、かつてやんごとなき某侯爵夫人から領したという、浅緑と名のある名香を、お縫の手で焚いてもらい、天井から....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
て寛闊なる襟度を養わねばならない、例えば西園寺侯の招宴を辞する如きは時の宰相たり侯爵たるが故に謝絶する詩人的|狷介を示したもので政治家的または外交家的器度ではな....
魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
××新聞社の編集局長A氏は旧侯爵藤原公正から招待状を貰った。彼は次長を顧みて、 「君、これを読んで見給え、特....