侵掠[語句情報] » 侵掠

「侵掠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

侵掠の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
からんとするは、そもそも何の意ぞ。すべて神社なき社跡は、人民これを何とも思わず、侵掠して憚るところなし。例せば、田辺の海浜へ去年松苗二千株植えしに今はすなわち絶....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
もない。大胆にも彼はその途中から引き返し、潜行して自宅に戻って見ると、家はすでに侵掠を被って、ついに身の置きどころとてもなかったが、一策を案じてかくれたのがその....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ば他の積み荷は一切汝らに遣ると、結構な仰せに、海賊ども雀躍《こおどり》して外船を侵掠した。 ギリシアのジオメデス王、その馬に人肉を飼ったが、ヘラクレス奮闘して....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
は明いた。秀吉は政宗を笠懸山《かさがけやま》の芝の上に於て引見した。秀吉は政宗に侵掠《しんりゃく》の地を上納することを命じ、米沢三十万石を旧《もと》の如く与うる....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
奴隷なる文字の対象であります、私共の祖先は英雄の奴隷であったのです、個人の権利を侵掠して自己の征服欲を満足させたものは英雄であります、もし今日……デモクラシーの....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
なく、彼らの自然的限界内にとじこもり、その牧畜的風習、及びそれと共にそれが与える侵掠と移住との特殊便宜を、商業と農業との気永の労働と手間どる報酬と交換せざるを得....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
た植民地を正規の要塞で保護しなければならなかった。そしてその臣民がクリム韃靼人の侵掠を受けて苦しんだので、女帝はこの、おそらくは正当な口実に基づいて、クリミア全....
撥陵遠征隊」より 著者:服部之総
も経ったのちでありながら、いかにもさっぱりしないいい方である―― 「………王陵侵掠という前代未聞の事件は、朝鮮人の攻撃に逢ってマニラ兵が死んだばかりに、ボロを....
山の人生」より 著者:柳田国男
山の人生の古来の不安、すなわち時あって発現する彼らの憤怒、ないしは粗暴をきわめた侵掠と誘惑の畏れなども、幾分か自然に近く解釈しえられるかと思われ、これと相関聯す....