便殿[語句情報] »
便殿
「便殿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
便殿の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、準備のできた古い屋根の下をあちこちと見て回った。上段の間は、と見ると、そこは御
便殿に当てるところで、純白な紙で四方を張り改め、床の間には相州三浦の山上家から贈....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ころですね。 七月二十三日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(比治山公園旧御
便殿(広島)の写真絵はがき)〕 七月二十三日 エハガキが段々払底になり駄作連発....
「三国志」より 著者:吉川英治
邂逅の情を繰返された。 改めて、叔甥の名乗りをなし、帝は慇懃礼をとって、玄徳を
便殿へ請じられた。そして曹操もまじえて酒宴を賜わった。 帝はいつになく杯を重ね....
「三国志」より 著者:吉川英治
。 すると華※が、王朗へきっと眼くばせしたので、帝は御衣の袖を払って、急に奥の
便殿へ馳け込んでしまわれた。 たちまち、宮廷のそこかしこに、常ならぬ跫音が乱れ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
で送って来た公卿および六波羅の弓箭千五百人は引っ返す。また、廉子たち三名の妃は、
便殿に入って、化粧改めなどすます。「増鏡」に、 ――割子(弁当)などまゐらせけれ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、すべて天皇、准后、東宮のほうへ起立の拝をみせていた。還御の太鼓のうちにである。
便殿へ入られても、あとは優勝騎手への賜謁だの、近習の奏上やらで、玉座は衣冠の群れ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
深夜十二時)だった。 あくる日はまた、上皇の御幸で、式事すべて、前日のごとく、
便殿で上皇から尊氏兄弟へ、親しく賜酒のことがあり、夜に入って、還御になった。 ....
「美しい日本の歴史」より 著者:吉川英治
災の危険もないことなど、それとなくお耳に入れてみては、そこで『いかがでしょう、御
便殿なども』と触れてみるが、陛下は『まあよい、まあよい』で、いつか二年余も経って....