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便益
「便益〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
便益の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
のエライ人は文学に逃げ込みました。文学は独立の思想を維持する人のために、もっとも
便益なる隠れ場所であろうと思います。しかしながらただ今も申し上げましたとおり、か....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
論拠をつねに義理の上に置き、ただ人類を見て種族を見ず。しかして改進論派はもっぱら
便益をもってその標準となし、社会に現存する自然の種族をばみなこれを正当視したり、....
「ジャーナリズム雑感」より 著者:寺田寅彦
どうにもいたし方のないことであろうと思われる。 ジャーナリズムのあらゆる長所と
便益とを保存してしかもその短所と弊害を除去する方法として考えられる一つの可能性は....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
の最もまずい革舟のようなものだと言えばいいと思う。しかし、それは革舟のあの大きな
便益は確かに持っていた。すなわち、極めて軽くて持ち運び易いのである。 さて、も....
「文学精神は言う」より 著者:豊島与志雄
さわしいほどの、美観が意図されるだろう。居住者に出来る限りの幸福を与えるような、
便益さが意図されるだろう。そして外的条件、社会的条件は、如何に文明の程度が低かろ....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
るので、顧客に対しても一割または一割半の廉価にて勉強する事が出来、双方とも大なる
便益に浴するに至った。 私はこんな話を聞いた。 この話手は、私の店に程近いあ....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
は生産用の土地の収入である。建築物に与えられた位置は建築用地の収入である。交通の
便益は街路道路の収入である。故に第一範疇に属する資本として土地資本(rentes....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
ことを達成しようと無駄な努力をして、吾々は今、啻に可能なことだけではなく、確実な
便益すらも犠牲にしている。吾々は庶民に、圧制的法規に服すれば決して窮乏はさせない....
「米国巡回文庫起源及び発達」より 著者:佐野友三郎
、市町村の教職にある公民にも、洽く通せさる所なし。…… 一般人民のために、至大の
便益を与うるものは、要するに、少数の大図書館にあらずして、小規模なる数多の巡回文....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
堂の性質を持たせ、集会宴席は勿論、公共的であり、倶楽部的であり、個人および国際の
便益に奉仕し、ここに芸能本陣の最高峰を築き上げて見たい――という理想は、日支事変....
「学問の独立」より 著者:福沢諭吉
し、学者を優待するは、学問の進歩を助くるのみならず、我が国政治上に関しても大なる
便益を呈することならん。そもそも文字の意味を広くしていえば、政治もまた学問中の一....
「妖怪学」より 著者:井上円了
必ず多かるべし。 果たしてしからば、今後、心理療法を研究して、その諸法中の最も
便益なる療法を発見するの必要なることを知らざるべからず。ゆえに、心理学を研究する....
「汽船が太平洋を横断するまで」より 著者:服部之総
ヨーロッパ・シナ間の往復は、平均満十二ヶ月を要するものと考えられる。 現存の諸
便益を利用し、これに加えるに建白書が提案している太平洋ラインをもってすれば、リヴ....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:鈴木行三
子と為したらんには、最も愉快なる小説を得るのみならず、従って予が発明せる速記法の
便益にして必要なることを世に示すの捷径たるべしと、其の筆記に従事せんことを勧む。....
「山の人生」より 著者:柳田国男
なる未解の課題だとしても、少なくとも山の人の生活に、この類の僅かな用具が非常なる
便益であり、従って身を離さずに大切にしているのをみて、我々の祖先までがこれを重ん....