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係争
「係争〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
係争の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「縮図」より 著者:徳田秋声
るいのは手のつけようがなく、いい加減前借を踏まれて泣き寝入りになることもあった。
係争になる場合の立場も弱かった。 せっかく取りついてみたが松島もつくづくいやに....
「作家の経験」より 著者:宮本百合子
を、と書いてはなかろうが、カソリック教徒である日本の文相は、それらを教員たちとの
係争点にしている。あらゆる市民が半封建的なものからの離脱を努力しているとき、文学....
「人間性・政治・文学(1)」より 著者:宮本百合子
展開と発見への欲求に立っている。文学・思想の問題をはさんで行われる権力と人間性の
係争では、権力がつねに勝利において敗北して来た。だからこそ、伊藤整が信念をもって....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
にすみません。 とりいそぎ、要点だけ。 誤って納めた金――一九三五年ごろから
係争中であった兵役法違反事件が一方的に決定して、百合子に罰金二十円を支払うよう通....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
で、例の領地の境界や、森林の伐採権や、川の漁業権など、いろいろの事柄に関する古い
係争がなお引き続き、修道院相手の訴訟が遷延していたので、彼は親しく修道院長に会っ....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
キの方が、ヤミ屋の扱いよりも、もっと複雑な金銭勘定、例のお家騒動という含みの深い
係争の根を蔵しているのである。こういう古来の家庭的な損得関係という奴は、ヤミ屋の....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
て支払われる。訴訟に対する同種の租税は原告の負担する所となる。それは両者にとって
係争物の資本価値を減少せしめる。ある財産を獲得するに費用が多くかかればかかるほど....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
あるべき人達がこんな事でよいものでしょうか。私は敢えて抗議する訳です。 これは
係争中の事件で、手記の婦人は原告でもあるし、被告でもあるそうだ。したがって、犯人....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
を目前に眺めながら、いまやようやく自分が調停に出る幕はきたと判断した。問題の真の
係争点――伯爵の動機は正確にいかなる性質のものか――それはいうまでもなく複雑であ....
「黒田清隆の方針」より 著者:服部之総
官に任じ樺太政務を兼摂、七月樺太に出張して露国士官と協議させた。そのさい黒田は、
係争事件はことごとく無雑作に譲歩してしまい、九月帰京するや“樺太ノ経略、断然|之....
「上海」より 著者:横光利一
議せしめるであろうということを、予想せしめて充分である。しかし、印度はこの日支の
係争如何に係らず独立する。もしその独立の日が来たならば、印度は支那から、いかなる....