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「俗語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

俗語の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人間失格」より 著者:太宰治
ぼうになってしまうような心地がするものですけれども、惚れられるつらさ、などという俗語でなく、愛せられる不安、とでもいう文学語を用いると、あながち憂鬱の伽藍をぶち....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
ってみるがいい。何んと云っても徳川時代に俳諧や浄瑠璃の作者があらわれて縦横に平談俗語を駆使し、言葉の世界に新しい光を投げ入れたこと。それからあの国学者が万葉、古....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
れば、その人間の教養の一端が判る。無論一般世間では単に便宜と習慣からして、どの通俗語に就いてもあまり教養のある使い方はしていない。だがこういう通俗語を如何なる程....
惜別」より 著者:太宰治
るものの、この二人の交友に、さらに藤野先生が加った時、「ウマが合った」など失礼な俗語で説明しようとしても、それだけでは追いつかぬように思われる。事実、それから後....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
念だと云うことが出来よう。 だが、物質に就いての哲学的概念は無論そのような俗語や又は啓蒙的な通り言葉に、完全に制約されて了うことは許されない。自然科学的範....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
用語が、神聖言語となり、之に反して被支配者の日常生活の利益を促進するための言葉は俗語となった。 云うまでもなくラテン語は神聖で、普通市民のロマン語は俗物的だっ....
松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
明治四年から六年まで、三ケ年の間お話が続きます、実地あったお話でございます。さて俗語に苦は楽の種、楽しみ極まって憂いありと申しますが、苦労をなすったお方でなけれ....
随筆難」より 著者:寺田寅彦
が多数にあって、問題の「速度のはやい」などもその一例である。この場合の「速度」は俗語の「はやさ」と同義であって術語のヴェロシティーと同じではないのである。例えば....
技術的精神とは何か」より 著者:戸坂潤
芸術や術のことではなくて、「生産技術」のことだ。勿論これ以外のものを技術という通俗語が意味してはならぬと云うのではない。だがプロパーな意味に於ける技術が生産技術....
敬語論」より 著者:坂口安吾
ゝわる。学者は学者だけの特別な言葉を使わなければならぬ。そこでそのころのインドの俗語(パーリ語という)を用いないことにして、学者だけの特別の言葉をつくった。これ....
サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
すばらしい開発振りを見せもしなかったが、彼は五六ヶ国語を操った。もっとも主として俗語ではあったが、彼は明らかに諸国の変った町々や種々雑多の社会に生きて来た。実際....
性格としての空間」より 著者:戸坂潤
という言葉を夫々独特の意味に用いたではあろう、併し私の云うのは術語ではなくして通俗語である。実在とは今の場合このような意味での自然である。そこで自然をどう取り扱....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
あなりませずその上にただチベット仏教の学問だけ研究してもつまりませんから、どうか俗語をも学びたい。さもなければかの国に入るに困難ですからその俗語を学ぶ方便をして....
怪談牡丹灯籠」より 著者:鈴木行三
作譚を速記という法を用いてそのまゝに謄写しとりて草紙となしたるを見侍るに通篇俚言俗語の語のみを用いてさまで華あるものとも覚えぬものから句ごとに文ごとにうたゝ活動....