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「俚諺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

俚諺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道草」より 著者:夏目漱石
、積み重ねた束を見る健三は落胆《がっかり》した。「ペネロピーの仕事」という英語の俚諺《ことわざ》が何遍となく彼の口に上《のぼ》った。 「何時まで経ったって片付き....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
うがす」 三人は勢い込んでばらばらと起った。 四 心無しを使うなと俚諺にもいう十月の中十日の短い日はあわただしく暮れて、七兵衛がお兼ばあやの給仕で....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
、その作品は、科学には近かろうけれども、人情を離れること遠いのである。日本の古い俚諺に「見えはる男には惚れられぬ。」というのがある。そのわけは、そういう男の心に....
血の文字」より 著者:黒岩涙香
余が言葉に返事もせず只管に考うるのみなりしが忽然として顔を上げ「いや了ぬ、了ぬ、俚諺にも鉄の冷ぬうちに打てと云う事が有る、余温を冷ましては何も彼も後の祭だ余「で....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
たので、日本温泉論にありますそうで、随分大臣方がお出向になります。何う云うものか俚諺に、旅籠屋のことを大屋/\と申します。此の大屋の勢いは大したもので、伊香保に....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の恥――と言わねばならないところを、顛倒してしまっているのだから、せっかくの格言俚諺《かくげんりげん》が全然意味を逆転せしめてしまっている。しかも、道庵は下流文....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
こであったかしら」 思案の種はそれでした。 「女賢シウシテ牛売リ損ネル」という俚諺《りげん》は、日頃、耳目に熟していながら、さて、これを紙に書いて、その解釈を....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
年頃になったのでございますから、縁談の口は諸方から雨の降るようにかかりましたが、俚諺にも帯に短かし襷に長しとやら、なかなか思う壺にはまったのがないのでございまし....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
いた田岡嶺雲氏、この二人はもう亡くなった。文学の専門家で、傍らいろはたとえの如き俚諺を集むるを楽みにしていた、藤井|紫影《しえい》氏は、今も京都大学の教授となっ....
字で書いた漫画」より 著者:谷譲次
か当代人気作家ジョウジ・エイドの作風にしたがえば、ここにはどうしても彼のいわゆる俚諺なるものが必要だ。曰く。 みだりに足を使うことは文明への冒涜である。 ....
台湾の姿態」より 著者:豊島与志雄
たる基隆港について、ちょっと声をひそめたいことだが、台湾夫婦の基隆別れ……という俚諺がある。固よりこの文句の示す通り、酒興遊楽のなかの愛欲事件を指すものであり、....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
なほど通俗な生き生きとした方法で取り扱った。その他の彼が取り上げたものは、種々の俚諺《りげん》、時としては、通りがかりに耳にした言葉、市井《しせい》の会話の断片....
徳育如何」より 著者:福沢諭吉
陽・土壌の如何を問わず、ただ肥料の一品に依頼して草木の長茂を期するに等しきのみ。俚諺《りげん》にいわく、「門前の小僧習わぬ経を読む」と。けだし寺院のかたわらに遊....
画室談義」より 著者:上村松園
は、 「困った悪戯もの」 であります。 ひさしを貸して母屋まで……とつまらぬ俚諺に思いあたってつい苦笑せざるを得ません。 画室のなかは実に賑やかです。何年....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
かのように、ポェ・チーコル・チュスン即ちチベットの戸数は十三万戸であるという事が俚諺のようにいわれて居ますが、これは多分その時分に取り調べた即ち法王領分のチベッ....