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「保津川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

保津川の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
た。新学期の講義の始まるのにも、もうあまり時間はない。そう思うと、いくら都踊りや保津川下《ほつがわくだ》りに未練があっても、便々と東山《ひがしやま》を眺めて、日....
世相」より 著者:織田作之助
ったような自分の顔を鏡に覗いて、平気だ、平気だ、なんだあんな女と呟きながら、遠い保津川の川音を聴いていた。 女の過去を嫉妬するくらい莫迦げた者はまたとない。が....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
て丹波《たんば》へ抜ける。二人は丹波行の切符を買って、亀岡《かめおか》に降りた。保津川《ほづがわ》の急湍《きゅうたん》はこの駅より下《くだ》る掟《おきて》である....
日本文化私観」より 著者:坂口安吾
持になったらしい。無理に僕をひっぱりだして(その日も雪が降っていた)汽車に乗り、保津川をさかのぼり、丹波の亀岡という所へ行った。昔の亀山のことで、明智光秀の居城....
モルガンお雪」より 著者:長谷川時雨
水銹《みさび》にくもる月影は青かったが、もっと暗かった。嵐山の温泉に行った夜の、保津川《ほづがわ》の舟に見たのは、青かったが、もっと白かった。 宇治橋のお三の....
水の遍路」より 著者:佐藤垢石
に、勇ましき友釣りの姿を見て、深渓の釣興に一層の趣を添えたのであった。 京都の保津川では、はや釣りと友釣りを楽しんだ。丹後の由良川でも釣りを試みたが、和知鉄橋....
鮎の試食時代」より 著者:北大路魯山人
題として残されたのである。 その後しばらくしてうまいと思って食ったのは、京都の保津川のほとりにおいてであった。洛西嵐山の渡月橋を渡って、山の裾を七、八丁登ると....
鮎の名所」より 著者:北大路魯山人
あゆ中の最高とはいえず、況や東京ではなおさらだめと知らなければならない。 京都保津川のもよいが、これは土地で生きていてこそいちばんである。東京であゆをうまく食....