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「保証人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

保証人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
両親を憎んだ。殊に彼よりも背の低い、頭の禿《は》げた父を憎んだ。父は度たび学校の保証人会議に出席した。信輔は彼の友だちの前にこう言う父を見ることを恥じた。同時に....
星座」より 著者:有島武郎
の場合その問題をどう片づけるかさえ考えはしなかったのだが、欠席届を書き終えた時、保証人なる槍田氏は三隅の小母さんの知り合いだから、通知かたがた三隅家に立ち寄って....
恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
れにはそんな大金ができねえから、村の人たちと相談してみたところ、村の人たちが全部保証人になって雑穀屋から借りてくれるって言うんで来たのですが、雑穀屋も百五十両か....
世相」より 著者:織田作之助
んに働いていた市岡の理髪店を暇取って、新世界の理髪店で働こうと思う。それについて保証人がいるのだが、自分には両親もきょうだいも身寄りもない、ついては保証人になっ....
党生活者」より 著者:小林多喜二
らなかった。今迄《いままで》はたった一人の労働者を雇うのにも厳重な調査をし、身元保証人をきめた上でなければ駄目だった。が、戦争が始まってからは、それをやっている....
自叙伝」より 著者:大杉栄
何よりも僕は、僕にとってのこの最初の自由な生活を楽しんだ。すぐ向いには監督であり保証人である大尉がいるのだが、これはごくお人好の老人で、一度でも僕の室をのぞきに....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
た。 神戸牧師は支倉の妻が自己の教会員だった関係から、支倉が神学校に這入る時の保証人となったのが彼との交渉の始めで、小林貞の事件には止むなく仲裁の労を取ったの....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
る。両親の生年月日までもはいっている。そしてそれにフランス人が二人と同国人が二人保証人に立っている。 このカルト・ディダンティテを貰うのに一週間ほどかかった。....
この握りめし」より 著者:岸田国士
上京される必要があるとしたら、例えば、借用証書を一札入れるとか、出来れば、相当な保証人をお立てになるとか……」 「ないですよ、そんな保証人なんか」 にべもなく....
能面の秘密」より 著者:坂口安吾
しておいたのです。大川さんが一人で熱海へ見えられたのはそれを受けとるためで、私が保証人になっていた借用証も持って行かれました。そのタンポはこの豪華な屋敷ですから....
山茶花」より 著者:佐左木俊郎
。そして爺は、よく他人から騙された。取引をすると、きっと、損をした。他人の借金の保証人になっては、借り主の代わりに払わされたことも度々あった。そんなわけで、爺は....
唇草」より 著者:岡本かの子
マン性はお互いに庇い合いましょう」 私はこの時もあまり同感出来なかったが、彼の保証人になっている私の父に告げることは、控えといてやった。 千代重が入り込んだ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
して置くと一度に使ってしまうからです。 それからまた自分がセラ大学に入る時分に保証人に立って貰った人がある。その人には私の法衣の一通りと少しばかりの金を与え、....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
せんから、二人の結束もいつ破れるか判りません。結婚はその危険に対して防衛すべく、保証人を置いて天下に二人の意志継続を宣言するのであります。 新婚当初の愛は、ま....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
る人もいない。私は町を歩きながら、片っぱしに桂庵(口入屋)ののれんをくぐったが、保証人がなく保証人を頼む二円の金の持合わせもないのだから軒並みに断られた。それで....