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信士
「信士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
信士の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
。ばかりか、その表に刻まれてある戒名が、穏やかならぬ戒名でした。 「貫心院釈名剣
信士――」 という字が見えるのです。院号、
信士はとにかくとして、釈名剣と、剣の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て、お浪にことわって仏壇から過去帳を出して繰ってみると、月の四日のところに釈寂幽
信士と戒名が見えた。新兵衛が両国の川へ毎月放し鰻をするというのは四日である。この....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
、懇に御回向がありまして、 僧「えゝ、お戒名は如何さま好いお戒名で、うゝ光岸浄達
信士」 竹「えゝ、是は只心ばかりで、お懇の御回向を戴きまして、ほんのお布施で」 ....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
八十三歳で歿しました。墓は深川|亀住町閻魔堂地中の不動院に遺って、戒名を參清自空
信士と申します。この清兵衛が追々年を取り、六十を越して思うように仕事も出来ず、女....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
ないのである。 抽斎の碑の西に渋江氏の墓が四基ある。その一には「性如院宗是日体
信士、庚申元文五年閏七月十七日」と、向って右の傍に彫ってある。抽斎の高祖父|輔之....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
したものか、川穀(ズズダマ)大の涙を落し坊主に読経させて厚く葬ったと聞いた。善男
信士輩、成湯《せいとう》の徳は禽獣に及びこの女将の仁は蛙を霑《うる》おすと評判で....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
艇長は、それだけいって唇をかんだ。 その時、一番奥の器械の前についていた通
信士が、両耳受話器に手をかけながら、こっちをふりむいた。 「通信長。ニューヨーク....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
に辿りつくだろうと思うよ。山路に行暮れたも同然じゃないか。」 碑の面の戒名は、
信士とも信女とも、苔に埋れて見えないが、三つ蔦の紋所が、その葉の落ちたように寂し....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
、これがお前の御亭主でがんす」 かめ「はい、何処に居ります」 角「そこに徹巖忠操
信士と書いてある、これがお前の亭主さ」 かめ「えゝ、それでは私の亭主は、あの亡り....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
うことありて、欠かさず月詣ではじめしも、地蔵尊には 『大正三年一月十六日 釈浄證
信士』 とあり、左楽(現)、燕枝、志ん生、柳枝、つばめ、馬生、小勝、今輔、小せ....
「私はかうして死んだ!」より 著者:平林初之輔
何ともなしに涙が出た。 私は、雪を払い落として位牌の文字を読んだ。 『天涯孤独
信士』 裏には、「俗名船井三郎、享年三十六歳云々」としてあった。 私はその晩....
「叔父と甥と」より 著者:岡本綺堂
に痛き瞳かな 白木の位牌を取り納めて、英一の戒名を過去帳に写す。戒名は一乗英峰
信士、俗名石丸英一、十八歳、大正九年十月九日寂。書き終りて縁に立てば、午後より陰....