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信家
「信家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
信家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「校正後に」より 著者:芥川竜之介
、来月出す「明君」とは皆、同じ人の集めてくれた材料である。
○同人は皆、非常に自
信家のように思う人があるが、それは大ちがいだ。ほかの作家の書いたものに、帽子をと....
「或る女」より 著者:有島武郎
十五の葉子である。いゝえ昔たしかに一度けつまずいた事があった。そう思って葉子は迷
信家のようにもう一度振り返って捨て石を見た。その時に日は……やはり植物園の森のあ....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
のうまさと、政治資金の濫費と、押しの強さで政界に乗り出していたが、元来一徹者の自
信家で、人を小莫迦にする癖があり、成り上り者の東条英機などを、政界の軽輩扱いにし....
「性急な思想」より 著者:石川啄木
るまいか、と私は考える事もある。古い事を言えば、あの武士道というものも、古来の迷
信家の苦行と共に世界中で最も性急な道徳であるとも言えば言える。……日本はその国家....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
の袋猫々との何時果てるともなき一騎討ちは、今もなお酣であった。 その満々たる自
信家の烏啼天駆が、こんどばかりは困り果ててしまった。散歩者の胸の中から心臓を掏り....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
た反対に不満に感じた者が少くなかった。係官の口ぶりでは、この隣組の一同が、さも迷
信家の集まりであって、この世にありもしない幽霊の幻影を見て、愚かにもさわぎたてて....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
霊の感応するようなことは絶対にない。世人断じて山師的宗教家の口車などに乗って、迷
信家の仲間入りをしてはならない。 『悪霊の存在』の条下に、『魔群と称するものは、....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
効果をあたえた。今までの彼の不人気は、これによってすっかり忘れられてしまった。迷
信家の魚銛発射手の老人がまず万歳を三唱すると、船員一同は心からこれに合唱したので....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
のですか」と、私は訊いた。 「むろん、私たちは医者という職業の上からいっても、迷
信家でないことは、あなたもご承知くださるでしょう。が、海というものは人間を迷
信家....
「海亀」より 著者:岡本綺堂
…。どうして僕だけが生きたのだろう。」と、彼はいよいよ昂奮した。「君はおそらく迷
信家じゃああるまい。僕も迷信は断じて排斥する人間だ。その僕が迷
信家に屈伏するよう....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
「うむ、おもしろい。聞かしてもらおう。」と、わたしは詰問するように訊いた。 「迷
信家の蒙をひらいてやるかな。」と、彼はまた笑った。「君が頻りに問題にしているのは....
「私の文学」より 著者:織田作之助
している人間だという点にあるのではないかと思う。私は傲慢にそう思っている。私は自
信家だ。いやになるくらい己惚れ屋だ。私は時に傲語する、おれは人が十行で書けるとこ....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
うに注意しますよ。 中二 どうぞそう願います。なにしろ、親父もおふくろも非常な迷
信家ですから……。 高田 (自分を嘲けられたような軽い不快を感じながら。)私もそ....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
僕は随分な迷
信家だ。いずれそれには親ゆずりといったようなことがあるのは云う迄もない。父が熱心....
「迷信解」より 著者:井上円了
とを確定するがごときは、実に驚き入りたる次第である。その一例を挙ぐるに、「ある迷
信家が卜筮者につきて、自己の生命を予知せられんことを請いたれば、筮者判断して曰く....