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信徒
「信徒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
信徒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
収めた、黄金《おうごん》の舎利塔《しゃりとう》を献じているのも、やはり甚内と云う
信徒だった筈です。
しかし今夜は残念ながら、一々そう云う行状を話している暇はあ....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
がましかも知れない。しかしこれも大体の気質は、親しみ易いところがある。のみならず
信徒も近頃では、何万かを数えるほどになった。現にこの首府のまん中にも、こう云う寺....
「河童」より 著者:芥川竜之介
の祭壇を指さしました。
「御案内と申しても、何もお役に立つことはできません。我々
信徒の礼拝《らいはい》するのは正面の祭壇にある『生命の樹《き》』です。『生命の樹....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
を御伴《おとも》に召され」ていたが、そのシメオンの口から、当時の容子《ようす》が
信徒の間へ伝えられ、それがまた次第に諸方へひろまって、ついには何十年か後に、この....
「或る女」より 著者:有島武郎
ていたのだった。しかし母は目ざとくもその赤ん坊に木部の面影を探り出して、キリスト
信徒にあるまじき悪意をこのあわれな赤ん坊に加えようとした。赤ん坊は女中部屋《じょ....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
、何一つとして見るべきものはないです。それでキリスト教信者が立ちまして、キリスト
信徒の実業家が起りまして、金を儲《もう》けることは己れのために儲けるのではない、....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
神々である。彼らは一人一人重要な倫理的概念を代表している。 ツァラトゥストラの
信徒にとっては、太陽が、最も重要な光として、その崇拝の主要な対象であったことは、....
「食魔」より 著者:岡本かの子
とが出来た。大阪|船場目ぬきの場所にある旧舗の主人で鼈四郎の父へ深く帰依していた
信徒があった。不思議な不幸続きで、店は潰れ娘一人を残して自分も死病にかかった。鼈....
「茶屋知らず物語」より 著者:岡本かの子
ようなぞという気は微塵も無くなりました。後は「へえー」と平伏して直ぐに座を立ち、
信徒が帰依の高僧を供養する心構えで酒飯を饗応すべく支度にかかりました。 何にも....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
重ねられている。遠景、渋谷越の山峰は日暮れの逆光線に黝んでいる。) 開幕。土地の
信徒で工事手伝いの男女の一群上手よりどやどやと出て来て舞台の下手へ入る。中の三四....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
た顔は随分人を喰ったもんだが、今度のお堂守さんは御奇特な感心なお方だという評判が
信徒の間に聞えた。 椿岳が浅草に住っていたは維新後から十二、三年頃までであった....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
愚民の脳中に入るるをもって良策とするものなり。しかるときは、宗教家とこれに属する
信徒とを、同時に学識、徳行健全の人となさしむべし。 つぎに余が第二の論点は、宗....
「西航日録」より 著者:井上円了
を果たさざるは遺憾なり。同村は相応に戸数を有する一部落にして、全村クエーカー宗の
信徒なり。村民の品行勤倹、実に一国の模範となれり。アイルランド中にて、酒店なく質....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
つまり、豪州にては国教宗が新教諸派を代表して、旧教とたえず論争しておるらしい。
信徒の数よりいえば、英国宗は百分の四十、ほかの新教諸派は百分の三十五、旧教は百分....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ち、出てきたのは上野広小路の教会の前である。私はわれを忘れて教会へはいっていき、
信徒にまぎれて後方の席へ腰をおろした。そうして慰めの愛の言葉も聞きたかったが、そ....