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「信望〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

信望の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
きた。またそれだけに彼の門を叩きその幕下に馳せ参ずる者も増加し、その方面では凄い信望があるという人物だった。そのような人物がこの汚い土窟をわざわざ覗きに来るなん....
縮図」より 著者:徳田秋声
附近の地盤を堅めるのに、その勢力はぜひとも必要であり、投票を一手に集めるのにその信望は利用されなければならなかった。 八代代議士と倉持との会談も、無論投票に関....
藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
が何人あっても、正確な統計をとらない限り反証はできない。それで兼山のような一国の信望の厚い人がそう言えば、普通のまじめな良民で命の惜しい人はまずまず椋鳥を食うこ....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
。この人は、年齢は若いが、技術にも明かるく、そして、ものわかりもよく、鉱員たちの信望をあつめている人で、この鉱山にはなくてはならない人物だった。 「僕の考えです....
辞典」より 著者:戸坂潤
年ベルリン大学が建設されるに当って該大学教授となった。フィヒテに対する社会一般の信望は日に日に大となりつつあったのである。一八一二年に再び『道徳論の体系』を書い....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
、岡田内閣はどこに国民の基礎の上に立ったという関係の証拠があるか。 成程国民の信望を裏切った所謂既成政党からは、比較的独立な内閣ではある。だが政府によれば選挙....
文学以前」より 著者:豊島与志雄
A 現に中央アラビア国の元首で、全アラビア人の信望を一身に担い、モハメッドの再来と目せられて、汎回教運動に多大の刺戟を与えてい....
北京・青島・村落」より 著者:豊島与志雄
軍閥に対する反感も強い。然し政治的には既に無力であり、或は逃避して、僅かな民心の信望を楽しみに、静かな生活を送っている。そして彼等の思想の根底には、支那人は結局....
上海の渋面」より 著者:豊島与志雄
度を取った。数名の大学教授や文学者などと私達がひそかに会談し得たのも、彼等の間に信望のある自然科学研究所の上野太忠氏の斡旋に依るものだった。そして日本側と関係の....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
。そこで私に一肌ぬいで、うまくまとめてくれないかという相談なのだ。 「衣子夫人の信望を一身に担っている博士に説得できないことが、私なんかに出来ませんや。私なんか....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
た。 私は大いに喜んだ。これでこそ中村屋も恥かしくない、中村屋ファンのかねての信望にも報いることが出来るのであった。早速それを製造して売り出した。お待ちかねの....
次郎物語」より 著者:下村湖人
ことはいうまでもない。ことに、彼が鉄拳制裁問題で闘って以来、彼の下級生からうけた信望は大したものであった。それがやがて五年生の大部分にも反映して、朝倉先生が心配....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
は、まことに一座の専制君主であって、演出家としても、また統率者としても、全座員の信望をあつめていただけに、なかなか、その扱いに手厳しいところがありました。相当の....
」より 著者:犬田卯
によって――彼はあれをきっかけにあくまでやる覚悟をきめていたのである。――村民の信望をかち得たはずの俺ではなかったのか。 しかるに……考えると頭が痛かった。二....
入れ札」より 著者:菊池寛
。乾児の中で年頭でもあり、一番兄分でもある自分が、入れ札に落ちることは――自分の信望が少しも無いことがまざまざと表われることは、もう既定の事実のように、九郎助に....