信用[語句情報] » 信用

「信用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

信用の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
に県の師範学校を首席で卒業致しましたのと、その後《のち》また引き続いて校長などの信用も相当にございましたのとで、年輩にしては高級な十五円と云う月俸を頂戴致して居....
」より 著者:芥川竜之介
も、自分の鼻をまるで物品のように取扱うのが、不愉快に思われたからである。内供は、信用しない医者の手術をうける患者のような顔をして、不承不承に弟子の僧が、鼻の毛穴....
」より 著者:芥川竜之介
独逸《ドイツ》のピアニストを聴《き》いたりしていた。が、彼等の関係は辰子の言葉を信用すれば、友だち以上に出ないものだった。広子はそれでも油断せずに妹の顔色を窺《....
黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
かつ》また私の知っている限り、所謂《いわゆる》超自然的現象には寸毫《すんごう》の信用も置いていない、教養に富んだ新思想家である、その田代君がこんな事を云い出す以....
路上」より 著者:芥川竜之介
ク》でない世の中を――でなくとも、先ず主我的《イゴイスティック》でない君の周囲を信用しなけりゃならないと云う事になる。」 「そりゃまあ信用しているさ。が、君は信....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
「この『半肯定論法』は『全否定論法』或は『木に縁《よ》って魚を求むる論法』よりも信用を博し易いかと思います。『全否定論法』或は『木に縁って魚を求むる論法』とは先....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
う。私はもう一度、ここに改めてお願い致します。閣下、どうか私の正気だと云う事を御信用下さい。そうして、この手紙を御面倒ながら、御一読下さい。これは私が、私と私の....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
になった香奠《こうでん》を会費に復活祝賀会を開いたそうである。もっとも山井博士の信用だけは危険に瀕《ひん》したのに違いない。が、博士は悠然《ゆうぜん》と葉巻の煙....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
に、この記録の筆者の耳へもはいるような事になったのである。もし筆者の言をそのまま信用すれば「ふらんしす上人《しょうにん》さまよえるゆだやびとと問答の事」は、当時....
或る女」より 著者:有島武郎
派に成功して、第一流の実業家に成り上がるにきまっている。これからはなんといっても信用と金だ。官界に出ないのなら、どうしても実業界に行かなければうそだ。擲身《てき....
或る女」より 著者:有島武郎
地という人との結婚を申し出て来るまでは、自分はだれの言葉よりも葉子の言葉と心とに信用をおく。親友であってもこの問題については、君の勧告だけでは心は動かない。こう....
星座」より 著者:有島武郎
られない……そんなに笑っちゃだめですよ、奥さん、それはまったくの話です。……何、信用しない……それはひどいですよ、奥さん。僕なんざあとてもおぬいさんのマッチでは....
親子」より 著者:有島武郎
ては存外穏やかななだめるような調子になっていた。 「なにも俺しはそれほどあなたに信用を置かんというのではないのですが、事務はどこまでも事務なのだから明らかにして....
歯車」より 著者:芥川竜之介
浮かび出した。僕は向うにいる給仕を呼び、スタアを二箱貰うことにした。しかし給仕を信用すれば、スタアだけは生憎品切れだった。 「エエア・シップならばございますが、....
滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
尤も僕の鑑賞眼は頗る滝田君には不評判だった。「どうも芥川さんの美術論は文学論ほど信用出来ないからなあ。」――滝田君はいつもこう言って僕のあき盲を嗤っていた。 ....