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「修辞法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

修辞法の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
科学と文学」より 著者:寺田寅彦
らおもしろい」という場合がある。これも自分には疑わしい。平凡|陳套な事実をいかに修辞法の精鋭を尽くして書いてみても、それが少なくもちゃんとした科学者の読者に「お....
人間性・政治・文学(1)」より 著者:宮本百合子
毅然とした数行には、この作家が断定しにくい問題に対したときに示す機智・燕がえしの修辞法は一つもない。真正面から、歴史の現実は、かくある、という事実を憚らず語って....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
パラドックスではなくて、パラドックシカルな彼のレトリックなのである(レトリックは修辞法などと訳せば尤もらしいけれども、中学校でやる作文のことだ。但し相手を見て、....
ベルリン大学」より 著者:寺田寅彦
カイザー・ウィルヘルム二世であることが誰にも想像されるようにペンク一流の婉曲なる修辞法を用いて一座の興味を煽り立てた。 ペンクは名実共にゲハイムラートであって....
雑記帳より(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
るような記述法が新聞記事の中などには沢山に見出されるようであるが、これらも巧妙な修辞法の一例と思われる。 とにかく科学者には随筆は書けるが小説は容易に書けそう....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
った。ほんとうに感じたものは何もなかった。暗誦《あんしょう》した句法、小学生徒の修辞法ばかりだった。盲人が色彩のことを語るような調子で、彼は恋愛を語っていた。流....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
の詩人たちは、事物の外皮を切り裂くことができずにただかじってばかりいる、破廉恥な修辞法と賤《いや》しい写実主義とを軽蔑《けいべつ》して、魂の中心に立てこもり、形....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
不潔さも、俗語の活気で償われてはいなかった。それは新聞紙の用語であり、有産階級の修辞法の古着屋から拾い出して来られた、艶《つや》の失せた襤褸《ぼろ》であった。オ....
だいこん」より 著者:久生十蘭
まったんですか」 急に黙ったのであたしが参ったとでも誤解したらしく、ママ一流の修辞法《レトリック》でチクチクやりだした。 「あなたはじぶんの好きなひとや、じぶ....
歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
渉して居た。其結果として、序歌が出来、枕詞が出来た。交渉の緊密なものは、象徴的な修辞法になった場合もある。一方|外物託言が叙景詩を分化したのであるが、こうした関....
御返事(石原純君へ)」より 著者:寺田寅彦
句が目に立って、却って感興をそがれるような気のするのもありました。一体にもう少し修辞法を練る余地があるのではないかと思われました。 日本の従来の「短歌」とは形....
国号の由来」より 著者:喜田貞吉
おいて、或る縁故ある語を冠して枕言葉となし、これをその語と連称するところの一種の修辞法がある。そして枕言葉の文字が、直ちにその語を表わす文字として使用せらるる例....