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「俳書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

俳書の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
をしていた。壁によせて幾つとなく古い本箱の類も積み重ねてある。日ごろ彼の愛蔵する俳書、和漢の書籍なぞもそこに置いてある。その時、彼はおまんから受け取ったものを窓....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の花屋敷という界隈の方にある。そこにも変わり者の隠居がいて、江戸の時代から残った俳書、浮世草紙から古いあずま錦絵の類を店にそろえて置いている。半蔵は亭主多吉が蔵....
俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
者の私見は雑誌「渋柿」の昭和六年三月以降に連載した拙稿を参照されたい。 古人の俳書から借りた言葉を一々「 」にするのはあまりにわずらわしいから省略した場合が....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
甚六が俳句をつくる真似《まね》をする――私は和歌のつもりだったのだが――当時父が俳書をひねっていたので、母は一概にそうきめてしまって、父の方へ抗議がいった。 「....
桜花を詠める句」より 著者:杉田久女
いるであろうか? 名高い秋色桜の事をおもいうかべつつ、私は興味をもって、古今の俳書から少しばかり花の句をあさって見た。 山桜散るや小川の水車 智月 かち渡る....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
時に放胆な一面もあったそうで、趣味も広かったので、蔵書には医書の外に歌集、詩集、俳書などもあったのです。その中に橘守部の『心の種』があったといって、後年長兄が私....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
日本新聞』紙上に連載して自らこれを承認し評価した。これは『俳句界四年間』と題した俳書堂出版の俳諧叢書のうちに収録してある。――この頃『俳諧大要』という合冊本とし....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
がら、小生の如きは全く俳道に未熟のいたすところ実に面目なき次第に候。過日子規より俳書十数巻寄贈し来り候。大抵は読みつくし申候。過日願上候『七部集』及『故人五百題....
雑記」より 著者:種田山頭火
かれたら、些の躊躇なしに、旅と酒と本、と私は答える。今年はその本を読みたい。まず俳書大系を通読したいと思う。これが一つの望み、そしてその二つは、酒から茶へ転換す....
日和下駄」より 著者:永井荷風
の首都と富嶽との関係を軽視せざらん事を希《こいねご》うて止《や》まない。安永頃の俳書『名所方角集《めいしょほうがくしゅう》』に富士眺望と題して 名月や富士見ゆ....
徒歩旅行を読む」より 著者:正岡子規
しかも充分に成功したる楽天の手腕には驚かざるを得ない。 〔中村楽天著『徒歩旅行』俳書堂 明治35・7・9刊〕....
俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
う注文をしたかということについて居士は説明しました。居士は手帳の他に手に一冊の古俳書を持っておりました。それはたしか闌更の句であったかと記憶します。 鍋提げて淀....