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倒幕
「倒幕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
倒幕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
が敵と味方との分れ目となって、護らねばならぬ筈の徳川|御連枝たる水藩が、率先勤王
倒幕の大旆をふりかざし乍ら、葵宗家に弓を引こうとしているのだ。 「館!」 対馬....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
議会政治が提唱され初めたものであるが、そもそもその薩長土肥の諸藩士が、王政維新、
倒幕の時運に参劃し、天下の形勢を定めた中に、九州の大藩筑前の黒田藩ばかりが何故に....
「木の芽だち」より 著者:宮本百合子
の進歩的大名と、革新的下級武士と、外部からのヨーロッパ、アメリカとの力が結合して
倒幕運動がおこされ、日本の近代企業、銀行、会社の創立は、すべて、政府の上からの保....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
け》は、幕府の主戦組のために生きている」 「うむ」 「勝麟《かつりん》は、勤王と
倒幕の才取《さいとり》のために生きている」 「うむ」 「岩倉|具視《ともみ》は、....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
が佐賀の乱、西南《せいなん》の役《えき》であるが、自由党の頭初《とうしょ》といい
倒幕維新の大きな渦の中にはフランスコンミュンの影もかなり濃かったのではなかろうか....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
外な事件だなア。世良田摩喜太郎は小藩の出ながら稀代の逸材、よく薩長とレンラクして
倒幕にはたらいた奇才であったが、そのころ二十一二の小僧だったそうな。薩長の生れな....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
いか血汐で! それも無数に!」――では、あるいは巻き奉書は、徳大寺家を盟主とした
倒幕の志士の連判状かもしれない。ところで美作は同じく今宵、綴じ紙についてもいって....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
「はっ、調所殿を、初めまして――」
「いいや、そのことではない。京師では、勤王、
倒幕の説が、盛んだと、申すではないか」
「よりより聞いておりますが――」
「何ん....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
の巷《ちまた》。 この間、幕府が一番手を焼いたのは、お公卿《くげ》さまと学者と
倒幕浪士との握手であった。 そのころ、毎夜|戌亥《いぬい》の空に一つの箒星《ほ....
「福沢諭吉」より 著者:服部之総
ついに版行せず、他方をしかも慶応二年冬まで待って版行した。すでに佐幕派にとっても
倒幕派にとっても、『西洋事情』は自家政見のための辞引であり、語彙であった。一方偽....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
れ過ぎて禍いとなった。 「これは根が深いぞ――」と初め鴻山は考えたのである。 「
倒幕の大事などが、長袖の神学者や、公卿ばかりで謀れるものではない。黒幕がある! ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
船屋敷で、堂上公卿たちとしばしば密かな会合を催すこと。 第三は、宝暦変の時に、
倒幕の先鋒であった竹屋三|位卿が、幕府の目をくらまして失踪の後、いつか同家の食客....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
は、いっそ、かくもあらま欲し」と、傍若無人な言を吐いて立ち去ったという。 彼の
倒幕の誓いは、このとき腹にかたまったものだといわれるが、いずれにしても、寡黙のう....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
であった。 よし、ここは恩を着せておこう。望みどおり“むほんの旗”を進めさせ、
倒幕の荒仕事は、ぞんぶん、彼にやらせておけばよい。そして、その収穫は、悠々とあと....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
は、当然、もっと大きな亀裂を知らぬまに作っていた。 中央の眼から遠い西国方面の
倒幕陰謀がそれである。不平浪人の謀反は、いつも西国地方を温床にして育ちたがる。西....