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「候う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

候うの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
南半球五万哩」より 著者:井上円了
候。メルボルン市には約十日間滞在せしにつき、教授にも会見し内部の情況をも聞き及び候うが、第一に文学や哲学の専門科これなく、ただアーツの科目の下にて論理学、哲学を....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
滅茶苦茶に忙がしく、一昨夜なども徹夜していはゆる事宜を弁理候始末ほとほと閉口|致候うちに自ら一種のおもしろみさすがになきにしもあらず、このおもしろみ読書の面白味....
黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
けた。 庄三郎下女 きく 此者儀主人庄三郎妻つね何程申付候うとも、主人のことに候えば致方も可有之の処、又四郎に疵付候段不届至極に付、死罪....
姉川合戦」より 著者:菊池寛
政に従って小谷に留守している士が三千余人は居る。長政と共に退却した者も三千余人は候うべし。其の上兵糧、玉薬は、年来貯えて乏しからず、半年や一年は持ちこらえ申すべ....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
り引続きて相当の地位を有し、一方は唱門師のことなり。中尾氏等の為冤をすすぐ次第に候う云々。 陰陽町の中尾町たりし確証は、今のところこれなく候えども、中央の旧家....
「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
べ尽せりと信ずるが故に、まず左にこれを掲載すべし。 拝啓。ますます御多祥奉慶賀候う。さて小生義多年日本歴史地理学会の経営に参与仕り、雑誌「歴史地理」の誌上に於....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
えば、悪口乱暴いたす趣き、不届き至極、目付け次第|搦め捕り、手に余らば、斬り捨て候うも苦しからず、差し押さえの上は、無宿、有宿にかかわらず、死罪その外重科に処す....
運命」より 著者:幸田露伴
き萎れたもう。翰林学士の劉三吾、御歎はさることながら、既に皇孫のましませば何事か候うべき、儲君と仰せ出されんには、四海心を繋け奉らんに、然のみは御過憂あるべから....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
一日、江戸橋に於て罪人友之助引廻しの際、一行を差止め、我こそ罪人なりと名告り出で候う由なるが、全く其の方は数人の人殺しを致しながら、今日まで隠れいるとは卑怯な奴....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ず。ようやく今朝一同引き取りに相成り鎮まり申し候。しかし他の異国船五、六艘も登り候うわさもこれあり、今後瀬戸通路つかまつり候えば皆々打ち払いに相成る様子、委細は....
蒲団」より 著者:田山花袋
帰宅致し候|儘御安心|被下度、此の度はまことに御忙しき折柄種々御心配ばかり相懸け候うて申訳も無之、幾重にも御詫申上候、御前に御高恩をも謝し奉り、御詫も致し度候い....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
ままならぬ世に候えば、何も不運と存じたれも恨み申さずこのままに身は土と朽ち果て候うとも魂は永く御側に付き添い―― 「おとうさま、たれか来てますよ」と涼しき子供....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 さて御身の御病気は如何に候や、われら斯《か》くの如き愉快なる旅をつづけ居り候うちにも常に心にかかり候はこの事のみに候、追々寒さにも向ひ候べく、一しほお厭《....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
候。今夜白河の城下に宿を求め候処、右も左も馬の話にて、遠近より馬市に来たる者群り候うち、ふと下総の木更津の者といふのに出会ひ、これ幸便と、燈下に句々の筆を走らせ....
石狩川」より 著者:本庄陸男
ひろい場所でしかなかったこの地点も、「路相ひらき、中土より充実|仕《つかまつ》り候うへ、四方へ出張《でばり》候形勢に相成り、東西南北とも自在に救応出来、左右前後....