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「借切り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

借切りの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
百物語」より 著者:森鴎外
多分増田屋であったかと思う。 こう云う日に目貫《めぬき》の位置にある船宿一軒を借切りにしたものと見えて、しかもその家は近所の雑沓《ざっとう》よりも雑沓している....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
を浴びせて、二名の騎馬巡査を馬上より射落しつつ、同ホテル内大混乱のうちに、彼等が借切りいる同ホテル東北側の一隅階上二八六、二八二号の二室に逃げ込み、固く扉を閉ざ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
。それから後暫くあって、臭いところから這《は》い出したこの野郎は、お角親方の特別借切りの一室を一人占めにして、すっかり納まり込み、長火鉢の前で、長煙管でパクリパ....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
自ら鄭重に奥へ舁入れた事を今も覚えている。 七里の渡しの折、船も旅籠屋と同様、借切りで、同船の者は許さないことであった、これより先遠州の今切《いまぎれ》でも、....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
見えた。 「あなたのお世話はメードがするはずです……車は、運転手つきで、一週間、借切りにしてありますから、出掛けるときはこれに乗るように……どこへ行かれてもいい....