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「偕老〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

偕老の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
にあらざれば、寡《すく》なくも、その左の腕《かいな》には、双枕《ふたつまくら》に偕老《かいろう》の名や刻みたるべし。 馬車はこの怪しき美人をもって満員となれり....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ふ傾城乞ひ受けて我娘として育てける。かくて虎十七歳十郎二十歳の冬よりも三年が間|偕老《かいろう》の契り浅からず云々」とありと引いた。文中に見る基成は泰衡《やすひ....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
掛ったが、それを通り過ぎてようよう脳天に達した時、覚えずあっと驚いた。――主人が偕老同穴《かいろうどうけつ》を契《ちぎ》った夫人の脳天の真中には真丸《まんまる》....
緑衣人伝」より 著者:田中貢太郎
「でも、あなたは、この間あんなことをおっしゃったじゃありませんか、私はあなたと偕老を思ってるのに、あなたは、私を、妾のように思っていらっしゃるじゃありませんか....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
近いうちに自分のシャン振りと負けず劣らずの、ステキ滅法界もない玉の如き美少年と、偕老同穴の契を結ぶ事になっているのだ。そこで吾輩のこの世に於ける用事もハイチャイ....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
の自然、まことに止むを得ないところで、エイ子にはビー子とシー子の存在を秘密にして偕老同穴を誓っている。ビー子にはエイ子とシー子の事に就いて口を拭うて共白髪を誓う....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
気盛んにして正しく清く、死ねば陰気盛んにして邪に穢れるものだ、それゆえ幽霊と共に偕老同穴の契を結べば、仮令百歳の長寿を保つ命も其のために精血を減らし、必ず死ぬる....
女大学評論」より 著者:福沢諭吉
解す可らず。夫婦家を同うして夫の不品行なるは、取りも直さず妻を虐待するものなり。偕老《かいろう》を契約したる妻が之を争うは正当防禦にこそあれ。或は誤て争う可らざ....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
家を離れて新家を興すことあり。其事情は如何ようにても、既に結婚したる上は、夫婦は偕老同穴、苦楽相共の契約を守りて、仮初にも背《そむ》く可らず。女子が生涯娘なれば....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
理由は男女同権論とか財産権が如何《どう》とか、こういう水臭《みずくさ》い関係より偕老《かいろう》の契《ちぎ》りを結べるにあらず、夫婦間の関係は法律以外に属するも....
宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
きあわして、これならいい、いわゆる良縁だというのであれば、その上に生ずる愛情は、偕老同穴の契りを結ぶ人生の最後まで円満に行くものだと思っている。 ところが恋愛....
純情狸」より 著者:佐藤垢石
あら、ほんとなんですか。 心、心に通ずるのは、ここである。そこで、二人は固く偕老を約して別れた。 仙公狸は、有頂天になった。いよいよ、わが意図もその緒につ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
輸与す良玉珠 里見氏八女 匹配百両王姫を御す 之子|于に帰ぐ各宜きを得偕老他年白髪を期す 同心一夕紅糸を繋ぐ 大家終に団欒の日あり 名士豈遭遇の時無か....