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停留所
「停留所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
停留所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「冬」より 著者:芥川竜之介
暮らしているはずだった。僕はごみごみした町の中をやっと四谷見附《よつやみつけ》の
停留所へ出、満員の電車に乗ることにした。「会わずにひとりいる時には」と言った、妙....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
いた。そんな野崎の気持がほかの二人にも乗り移って、結局わざわざ疏水伝いに銀閣寺の
停留所附近まで出掛けて、珈琲をのんだりし、ろくに勉強も出来なかった。豹一は諦めて....
「世相」より 著者:織田作之助
事を引受けた時、クリスマスの会員券を売付けられ、それを貰ったからであるが、戎橋の
停留所で市電を降り、戎橋筋を北へ丸万の前まで来ると、はや気が狂ったような「道頓堀....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
けて、把手に手を置きながら、中を覗込んでいた運転手が、チリン無しにちょうどそこの
停留所に車を留めた。 御嶽山を少し進んだ一ツ橋｜通を右に見る辺りで、この街鉄は....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
世の中を見るのであった。それが何ともいえず楽しいことだった。 門を出て、バスの
停留所の方へ四、五軒ほど「黄谷青二氏」が行ったかと思った頃、不意に後から、「浅間....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
もいよいよ戦列につきましたわい、はははは」といっているようだ。 坂下へおりて、
停留所に佇む。とたんにラジオが警報を伝える。伊豆地区に警戒警報が出たらしい。 ....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
やしなくってよ」 といって、さらに二倍の距離に逃げてゆくのであった。 二人は
停留所で、勤め人や学生たちに交って、電車を待った。杜はちょくちょくミチミに話しか....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
忙がしい世の麺麭屋の看板さえ、遠い鎮守の鳥居めく、田圃道でも通る思いで、江東橋の
停留所に着く。 空いた電車が五台ばかり、燕が行抜けそうにがらんとしていた。 ....
「大阪発見」より 著者:織田作之助
ましたりましてんと、彼女はその安い豪遊をいい触らすのである。 「月ヶ瀬」は戎橋の
停留所から難波へ行く道の交番所の隣にあるしるこ屋で、もとは大阪の御寮人さん達の息....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
ていて、其の突当りがグランド・オペラだが此所からは見えない。たゞその前の地下鉄の
停留所の階段口から人の塊が水門の渦のようになって、もく／＼と吐き出されるのが見え....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
ず、それに秋山さんははたして来るだろうかと思えば自然光ってくる眼を、じっと西門の
停留所の方へ向けていました。 秋山さんはやはり来た。雑鬧を押しわけてやってきた....
「神経」より 著者:織田作之助
りたったある日、難波で南海電車を降りて、戎橋筋を真っ直ぐ北へ歩いて行くと、戎橋の
停留所へ出るまでの右側の、焼け残った標札屋の片店が本屋になっていて、参ちゃんの顔....
「旅への誘い」より 著者:織田作之助
、そっと眼を拭き、そして、錬成場にあてられた赤坂青山町のお寺へ急ぐために、都電の
停留所の方へ歩いて行った。....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
いっていった。 バードック町は、うしろになだらかな丘がある。丘のふもとのバスの
停留所のすぐ前の酒場『銀ねこ』では、さっきからまるまるとふとったおやじが、むちゆ....
「素晴しい記念品」より 著者:大倉燁子
や小間切れよりも、一層始末が悪いだろう。 私がこの話を友達から聞いた晩だった。
停留所に立って最後の赤電を待っていると、小柄な、痩せた婦人が前屈みに、ちょこちょ....