健児[語句情報] » 健児

「健児〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

健児の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
英雄の器」より 著者:芥川竜之介
の失敗を天にかずける――天こそいい迷惑です。それも烏江《うこう》を渡って、江東の健児を糾合《きゅうごう》して、再び中原《ちゅうげん》の鹿を争った後でなら、仕方が....
オリンポスの果実」より 著者:田中英光
たた》らしつつ必死の奮闘《ふんとう》を続けて遂《つい》に敗れた。この日、我が稲門健児《とうもんけんじ》は不幸にも、北側の第一レインを割り当てられ、逆風と逆浪《げ....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
はない。して見ると臥竜窟《がりょうくつ》主人の苦沙弥先生と落雲館|裏《り》八百の健児との戦争は、まず東京市あって以来の大戦争の一として数えてもしかるべきものだ。....
趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
ま》い言葉だと思う間もなく、長蛇のごとく蜿蜒《のた》くって来た列車は、五百人余の健児を一度にプラットフォームの上に吐き出した。 「ついたようですぜ」と一人が領《....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ヶ原の合戦に屈してからこのかた、西の国のすみに忍耐し続けて来た松平修理太夫領内の健児らが、三世紀にわたる徳川氏の抑圧を脱しようとして、勇敢に動き始めたというは不....
野球時代」より 著者:寺田寅彦
かった。しかしこの手造りのボールがバットの頭にカーンとくる手ごたえは今でも当時の健児らの「若かりし日」の夢の中からかなりリアルに響いてくるものの一つである。ミッ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
員入浴用意!」の一令で、手早く制服をぬぎすて、石鹸とタオルを両手に抓んで、真黒の健児共がずらり甲板に列んだ処は、面白い見ものであろう。やがて雷鳴電光よろしくあっ....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
は、十|月中旬、第一師団はとくすでに金州半島に向かいたれど、そのあとに第二師団の健児広島狭しと入り込み来たり、しかのみならず臨時議会開かれんとして、六百の代議士....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
岡市内|薬院に居住し、医業を以て聞こえている前医師会理事故権藤寿三郎氏(現病院長健児氏令兄)は梅津只圓翁の係医として翁の臨終まで診察した人であるが、嘗て筆者にか....
火薬船」より 著者:海野十三
きるにちがいない。そのときこそは、わしが号令をかけるから、そこでみな立って、日東健児の実力をみせてやるのだ。わしの好きな大石良雄はじめ赤穂四十七義士にも、時に利....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
杖より、今は、高き天、広き世を持つ、学士榊三吉も、むかし、一高で骨を鍛えた向陵の健児の意気は衰えず、 「何をする、何をするんだ。」 草の径ももどかしい。畦とも....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
やどし、 治安の夢にふけりたる、栄華の巷低く見て、 向ヶ岡にそそり立つ、 五寮の健児意気高し。…… バリトンの声であるが、量は豊かに力がみちている。それは遠く....
社会時評」より 著者:戸坂潤
姓を造り出そうというのだから前代未聞の痛快事だと云わねばならぬ。「造士館」とか「健児の社」というのは昔聞いたことがあるが「百姓道場」は全く独創的だ。 私は之が....
獄中消息」より 著者:大杉栄
しいなあと思っているくらいだ。要するに少しは衰弱もしたろうけれど、まず依然たる頑健児と言ってよかろう。 ただ月日の経つに従ってますます吃りの激しくなるのには閉....
喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
れを竹の煙管筒にぶら下げたのを腰に差すことが学生間に流行っていて、喧嘩好きの海南健児の中にはそれを一つの攻防の武器と心得ていたのもあったらしい。とにかくその胴乱....