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側近
「側近〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
側近の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
む事が出来ましたのも、そう云う折ふしの事でございます。一度などは御二人で、私を御
側近く御呼びよせなさりながら、今昔《こんじゃく》の移り変りを話せと申す御意もござ....
「星座」より 著者:有島武郎
の備わった園の小さな姿が、清逸の寝床近くきちんと坐ったらしかった。
清逸は園が
側近く来たのを知ると、なぜともなく心の中が暖まるのを覚えて、今までの物臭さに似ず....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
マー氏も声明を発表した。「ヒットラー総統は死んだ」から始まって、総統が死に臨み、
側近からデーニッツ提督を後継に選んだ炯眼と熱意とを指摘し、そして「ドイツ人は故人....
「海底大陸」より 著者:海野十三
底超人はいつくるだろうか」 「うん、今夜かも知れないということだ。シムトン博士が
側近者にそっともらしたそうだ」 「その話なら、ほかから聞いた。しかしシムトン博士....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
それはおまえが口癖に言うことじゃが、人には人それぞれの分があるもの。将軍家のお
側近う召さるるなどと、夢のようなことをたのみにして、心ばかり高う打ちあがり、末は....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
て、異朝は知らず我が国に、かかる俊馬の在るを聞かぬ、其の吉凶|如何と尋ねられた。
側近の者皆|宝祚長久の嘉瑞なりと奉答したが、只万里小路藤房は、政道正しからざるに....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
た。恰も四月末だったので、百姓が麦を刈り取って馬に積み、前を通った。すると氏政は
側近の者に、あれで直ぐ麦飯を作って持って来いと命じた。ところが、此の時は武田信玄....
「褐色の求道」より 著者:岡本かの子
って行った。 客は一人も居なかった。年寄ったウェーターが私を出張りの硝子囲いの
側近くの卓に導いて呉れて、間もなく皿を運んで来た。私は程よく燃えているストーヴに....
「子をつれて」より 著者:葛西善蔵
一 掃除をしたり、お菜を煮たり、糠味噌を出したりして、子供等に晩飯を済まさせ、彼はようやく西日の引いた縁
側近くへお膳を据えて、淋しい気持で晩酌の盃を嘗めていた。すると御免とも云わずに表....
「あゝ二十年」より 著者:上村松園
仕立て、白木の箱に納め、それを白木の台に載せて持参いたし、御所の御書院において御
側近の方々に御面会申し上げ、たしかにお納めいたしましたから、いずれ高貴の御覧に入....
「城」より 著者:カフカフランツ
あってもクラムに会ってもらえるだけの値打をもってはいないKの面前で、クラムのすぐ
側近にいる一人の男のいろいろな功績がことこまかに述べられるのだが、それはKに一目....
「流刑地で」より 著者:カフカフランツ
たにおたずねしたいのですが、この司令官のために、また彼に入れ知恵している司令官の
側近の婦人どものために、このような生涯の仕事が」――彼は機械を指さした――「消滅....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
の肩書もない無名にすぎぬジョオンズだの、パアシイだのを――お取巻きとして、いつも
側近においていた。そういう怪しげな連中に交じって、思いもかけない満足を見出すのだ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
二条家の歌壇的地位は安泰である。その上、為世の女(贈従三位|為子)は後醍醐天皇の
側近に侍し、その腹に尊良親王・宗良親王のような英邁の皇子がお生れになっている。為....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
の時であります。政治家はそのときを誤ってはなりません。しかるに吉田内閣並びにその
側近派は、解散をもって反対党を恫喝しております。われらまた、解散もとより恐れるも....