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偸盗
「偸盗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
偸盗の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
刻《はんとき》ばかり以前の事である。藤判官《とうほうがん》の屋敷を、表から襲った
偸盗《ちゅうとう》の一群は、中門の右左、車宿りの内外《うちそと》から、思いもかけ....
「語られざる哲学」より 著者:三木清
鋭さとをもっているように見える。それゆえに彼らの生活には私たちが感じ得る限りでは
偸盗《ちゅうとう》や姦淫《かんいん》がなくとも、彼らの魂の深さと鋭さとはそこに偸....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
の趣も、ほうけた鼓草のように、散って、残っている。 近頃の新聞の三面、連日に、
偸盗、邪淫、殺傷の記事を読む方々に、こんな事は、話どころか、夢だとも思われまい。....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
すが、誰も知って居る五戒を持つと云うじゃ、これは俗には出来悪いものじゃ、其のうち
偸盗戒といって仮にも盗みをする事は許さん、塵一つでも盗めないじゃ、殊に又邪淫の一....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
争ってこそ互いに武士の面目もあろうというもの――。
それをなんぞや! 一老婆が
偸盗《ちゅうとう》のごとく持ち出したものを、なんとておめおめと受納できようか。
....
「日記」より 著者:宮本百合子
自分達の常識で正鵠《せいこく》な判断は致し難いが、土匪は、馬賊に倍する残虐と、
偸盗《ちゅうとう》、殺戮を恣《ほしいまま》にすることで知られて居る。 一方、支....
「こがらし」より 著者:岩本素白
津の国の昆陽寺から黄金の交って居る釣鐘を盗み出す群盗の話を読んだ。話は昔の中国の
偸盗説話に繋るような狡智をきわめた手段を用いたもので、それは、黒風吹きすさみ、人....