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「偽作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

偽作の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
『捜神記』をかいたのは事実であるが、その原本は世に伝わらず、普通に流布するものは偽作である。たとい全部が偽作でなくても、他人の筆がまじっているという説が唱えられ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の意志表示が、|吾も人の子なり――の一句に相違ないのだけれども、仮りにもしそれが偽作だとすれば、今度は押鐘津多子を、この狂文の作者に推定しなければならない。 ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
替えられたか、たいせつなその思い雛恋の預かり雛が、現在ここに飾ってあるような偽物偽作とすり替えられていたというのです。 「それゆえ――」 ご後室は悲しげに目を....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
れを苦諫しても用いられないので、刃に伏してその意を致したというのだ。流言は一編の偽作の諫書にまでなって、漢文で世に行なわれた。堀織部の自殺を憐むものが続々と出て....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
寄せていたという話も出た。剣道はすたれ、刀剣も用うるところなく、良心ある刀鍛冶は偽作以外に身の立てられないのを恥じて百姓の鍬や鎌を打つという変わり方だ。一流の家....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
神記』の干宝よりも、この陶淵明は更に一層疑わしいといわれて居ります。しかしそれが偽作であるにもせよ、無いにもせよ、その内容は『捜神記』に劣らないものでありまして....
科学と文学」より 著者:寺田寅彦
らゆる「史実」よりもはるかに確実であって疑う余地を存しない。これはその書が後代の偽作でない限り言われることである。作者がいかに豊富なる想像力の所有者であってもそ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
治するなんぞには、これがいちばん近道ですよ」 「偽物退治とは?」 「つまり、絵の偽作をする奴なんです、名家の絵を偽作して、盛んに売込んで儲《もう》ける奴があるん....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
と違いまして、それだけの人格が備わらなければ書けるものではない、こういう風格は、偽作などしようと思っても及びもつかないものだそうでございます」 「弘法ではないよ....
飛騨の顔」より 著者:坂口安吾
それに反する史料が現れると理窟ぬきでそれは国史に反するもの、マチガイを書いた偽書偽作ときめつけていたものです。 たとえば万葉の歌に、ミヤコから美濃と尾張の境に....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
図の如きは純然たる椿年派であって奔放|無礙の晩年の画ばかり知ってるものは一見して偽作と思うだろう。が、その家に伝わったもので、画は面白くなくても椿岳の師伝を証す....
東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
る時にこれは本当の物だと思っても嘘の物もあったかも知れない。シナに持ってきてから偽作した物もあるかも知れない。インドの偽作という物は尚更多いかも知れない。偽作が....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
いる。彼は兄アントニイからエセックスにあてたと見せる手紙、および伯爵のその返事を偽作した――綴りかたの優秀なるものである。いかにも伯爵の女王に対する誠忠がにぎに....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
る様になったについて、自己の出自を尊くし、これに対応せんが為に学者に嘱して系図を偽作したものも少くはなかろう。中には喰詰めの学者どもが、自ら勧誘して金儲けの為に....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
に、もともとどんな拠があるのであろう。 右の「深秘伝」は為にするところあっての偽作として、しばらくこれを問題外におくとしても、日蓮をエタの子だと云ったものは他....