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「傑作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

傑作の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
く止め桶の湯を肩から浴びた。 「でございましょう。そうなくっちゃ、とてもああいう傑作は、お出来になりますまい。してみますと、先生は歌も発句もお作りになると、こう....
文放古」より 著者:芥川竜之介
こか見当が違っているのね。たとえば「大菩薩峠《だいぼさつとうげ》」なんぞも一代の傑作だと思っているのよ。そりゃまだ好《い》いにしても、評判の遊蕩児《ゆうとうじ》....
十円札」より 著者:芥川竜之介
い。もし粟野さんも芸術を、――少くとも文芸を愛したとすれば、作家堀川保吉は一篇の傑作を著《あら》わすことに威厳を保とうと試みたであろう。もしまた粟野さんも我々の....
片恋」より 著者:芥川竜之介
来る夢で、ほんとうの夢らしいのはほとんど一つもないくらいだ。」「だが、恋愛小説の傑作は沢山あるじゃないか。」「それだけまた、後世《こうせい》にのこらなかった愚作....
Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
かし、その測定器の評価が、確かだと云う事は、どうしてきめるのです。」 「それは、傑作をのせて見れば、わかります。モオパッサンの『女の一生』でも載せて見れば、すぐ....
沼地」より 著者:芥川竜之介
不快な印象を受けた覚えがあるので、不承不承《ふしょうぶしょう》に返事をした。 「傑作です。」 「傑作――ですか。これは面白い。」 記者は腹を揺《ゆす》って笑っ....
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
るような気がする。…… 主筆 ちょっともの足りない気もしますが、とにかく近来の傑作ですよ。ぜひそれを書いて下さい。 保吉 実はもう少しあるのですが。 主筆....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
いろ失礼な事を申し上げて、恐縮です。」 「いやさっきの城山戦死説なぞは、なかなか傑作だった。君の卒業論文もああ云う調子なら面白いものが出来るでしょう。僕の方の大....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
アを思うと、坐《そぞ》ろに東西の差を感ぜざるを得ない。 大作 大作を傑作と混同するものは確かに鑑賞上の物質主義である。大作は手間賃の問題にすぎない。....
秋山図」より 著者:芥川竜之介
癡《たいち》老人の諸本の中でも、白眉《はくび》ではないかと思いますよ」 「そんな傑作ですか? それはぜひ見たいものですが、いったい誰が持っているのです?」 「潤....
二つの道」より 著者:有島武郎
ねばならぬ。 その思想と伎倆《ぎりょう》の最も円熟した時、後代に捧ぐべき代表的傑作として、ハムレットを捕えたシェクスピアは、人の心の裏表《うらおもて》を見知る....
明治十年前後」より 著者:淡島寒月
つけたり、洋傘をさしたりなどしたのもこの頃のことである。が、作は随分沢山出たが、傑作は殆んどなかった。その折に出たのが、坪内逍遥氏の『書生気質』であった。この書....
活動写真」より 著者:淡島寒月
の「ジャンダーク」は大評判の大写真で、別けてもその火刑の場は凄惨を極めて、近来の傑作たる場面であった。こういう大仕掛な金を掛けたものは、米国でなければ出来ぬフィ....
「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
しているようである。こう云う傾向の存する限り、微細な効果の享楽家には如何なる彼の傑作と雖も、十分の満足を与えないであろう。 ショオとゴオルスウアアズイとを比較....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
大規模にした形で最後の勝利を得たのである。 第一線決戦の名手フリードリヒ大王の傑作ロイテンと第二線決戦の名手ナポレオンの傑作リーニーの両会戦につき簡単に述べて....