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備忘
「備忘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
備忘の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
なかったであろう。
ムアアの言葉
ジョオジ・ムアアは「我死せる自己の
備忘録」の中にこう言う言葉を挟んでいる。――「偉大なる画家は名前を入れる場所をち....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
るものがあるような気がする。 以上偶然読書中に見つけたから安倍君の驥尾に付して
備忘のために誌しておくことにした。(昭和十年三月、渋柿) ある大きな映画劇場の....
「斗南先生」より 著者:中島敦
い試みのために彼は、携帯用の小型日記を取り出し、暗い電気の下でボツボツ次のような
備忘録風のものを書き始めた。書留めて行く中に、伯父の性質の、というよりも、伯父と....
「怪異考」より 著者:寺田寅彦
ここにはほんの一つの空想、ただし多少科学的の考察に基づいた空想あるいは「小説」を
備忘録として書き留めておく。もしこれらの問題に興味をもつほんとうの考証家があれば....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
然に逢着すべき一つの観念である。私はかつて雑誌「思想」の昭和二年九月号に出した「
備忘録」の中で、生命の起元に関する未熟な私見を述べた際に、生命の胚子は結局原子そ....
「自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
けであるが、まだそこまでの整理ができていないから、ここではただ将来の参考のための
備忘録だと思って、以下に思いつくままを無秩序に書き並べるに過ぎない。読者もどうか....
「浮世絵の曲線」より 著者:寺田寅彦
に手近な書物のさし絵を片はしから点検して行った。その時に心づいた事を後日のための
備忘録としてここに書き止めておきたいと思う。ことによるとこんな事はもうとうにだれ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ってたのは、自分以外の者にはだれにもほとんどわからない小さな控え帳――ごく細かな
備忘録だけだった。その中にはなんらの注意書きもなしに、ある日付が、日々の生活のあ....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
、ただ自分が近頃彼の作品を乱読しているうちに特に心付いた若干の点を後日の参考また
備忘のために簡単に誌しておきたいと思った次第である。 第一に気の付く点は、西鶴....
「マルコポロから」より 著者:寺田寅彦
していたが、あまり面白いから途中からは時々手帳へ覚え書きに書き止めておいた。その
備忘録の中から少しばかりの閑談の種を拾い出してここに紹介してみようと思う。以下に....
「二科会その他」より 著者:寺田寅彦
れない。見る人にとっても釣り込まれるような感興が起ろうはずはない。 思うままを
備忘までに書いてみた、名前を挙げた画家達に礼を失するような事がありはしないかと思....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
ある。 第二回 沙漠の古都 六 (以下は支那青年張教仁の
備忘録の抜萃である) 夕暮れは室へも襲って来た。卓上のクロッカスの鉢植えの花は....
「申訳」より 著者:永井荷風
カツフヱーノ女給仕人ノ中絃妓ノ後身アルヲ聞キ慨然トシテ悟ル所アリ。乃鉛筆ヲ嘗メテ
備忘ノ記ヲ作リ以テ自ラ平生ノ非ヲ戒ムト云。」 僕が文壇の諸友と平生会談の場所と....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
説を与えられることとは思うが、自分はただ民族の方面から自分の感じたところのみを、
備忘録位の意味で書きとめておくのであって、あえて柳田君の記述の先廻りをしようとい....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
学はまさにこの時代に発芽したのである。 とにかく字に書いて個人に送ったり、一人
備忘にそなえたりするうちに、表現は自ずと個人の癖をよく出すようになり、読者も特定....