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「催眠薬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

催眠薬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
………」 玄鶴は何も彼も忘れる為に唯ぐっすり眠りたかった。実際又甲野は彼の為に催眠薬を与える外にもヘロインなどを注射していた。けれども彼には眠りさえいつも安ら....
黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
った。 だから、重明の死因は太田医師の与えた催眠剤でない事は明白だった。然し、催眠薬は確かに呑んだ形跡があるから、恐らく、それと同時に取った他の毒薬の為に死ん....
歯車」より 著者:芥川竜之介
ら」 「ああ、あすこ? まだ体の具合は悪いの?」 「やっぱり薬ばかり嚥んでいる。催眠薬だけでも大変だよ。ヴェロナアル、ノイロナアル、トリオナアル、ヌマアル……」....
青春論」より 著者:坂口安吾
の役に多少でも立ちたいために、小説を書いている。けれども、それは、心に病ある人の催眠薬としてだけだ。心に病なき人にとっては、ただ毒薬であるにすぎない。僕は僕の姪....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
したのであるが、後日彼と交游を深めるやうになつて、僕は首くゝりを主張したが、女が催眠薬にしようと云つてきかなかつたんだ、僕は自殺は考へてゐたが心中といふ考へはな....
桐生通信」より 著者:坂口安吾
日」の筋そのものがそっくりタカラヅカではないか。女王さまが平民の娘になりすまして催眠薬でフラフラしながら男の部屋で「着物ぬがせてえ」「もう、さがってよろしい」な....
お魚女史」より 著者:坂口安吾
と、弁吉は悦に入って、 「今ね、日本産の河馬がねェえ、お酒をのむからね、徹夜の催眠薬なんだ。あなた、のむの? ついであげようか」 「この子、キチガイなんですか....
精神病覚え書」より 著者:坂口安吾
病が潜在意識によるかどうかは疑わしいが、僕の場合は、鬱病であり、それにアドルム(催眠薬)中毒の加ったものである。分裂病に比べれば、鬱病には、まだしも、潜在意識の....
深夜は睡るに限ること」より 著者:坂口安吾
いるのです。この浦島次郎療法は鬱病とか麻薬中毒などに用いて卓効がある。さる強力な催眠薬を用いて人工的に一ヶ月ほど昏睡させるのである。僕のように日頃催眠薬を使いな....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
見せて安心させて、秘密をさぐるんだね」 「酔わなかったら、こまるじゃないか」 「催眠薬かなんかブッこんで痺れさしちゃえばワケないよ」 「誰をスパイにつけるんだい....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
したがって、私は覚醒剤の害というものを経験したことはなかった。 害のひどいのは催眠薬だ。 ★ 私はアドルムという薬をのんで、ひどく中毒し....
光は影を」より 著者:岸田国士
う旅館から、今日昼近くかゝつた電話によると、昨夜相手の客もまつたく気づかぬうちに催眠薬を多量に飲んだらしく、今朝から医者を呼んで手当を加えたのに、まつたく意識を....
人生三つの愉しみ」より 著者:坂口安吾
くる。しかも尚のむのである。これでも、酒で眠れればよろしいのだ。酒というものは、催眠薬にくらべれば、どれくらい健康だか分らない。 私の場合はアンタブスを飲まず....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
電気やインシュリンショックはやらなかったが、持続睡眠法というのをやりました。強い催眠薬を用いて一ヶ月ぐらいコンコンとねむります。ねている最中には食事のたびに起き....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
から、別の工夫をしなければならないと考えた。伊東の温泉療養所のお医者さんが戦争中催眠薬で雀をねむらせて捕え、大いに美食をたのしんだそうで、伊東の肝臓先生という医....