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働かす
「働かす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
働かすの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
ちると直ぐに彼は籠釣瓶を腹へ突き立てようとしたが、その手はもう大勢に押さえられて
働かすことが出来なかった。 彼は血走ったまなこで栄之丞はと見廻したが、その顔は....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
。それをいぶかる君自身すら、心がただわくわくと感傷的になりまさるばかりで、急いで
働かすべき手はかえって萎えてしまっていた。 白い帆をいっぱいに開いたその船は、....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
だけを隠すことによって、全体を隠し得たと思いこむのと反対に、私は一つの機能だけを
働かすことによって、私の全体を働かしていると信ずることが屡※ある。こうして眺めら....
「赤外線男」より 著者:海野十三
まあ、そうなりますネ。二人もこれに懲りて、今後はどんなことがあっても、あの装置を
働かす暗室内へは行かないと云っていますよ」 「では犯人は一体誰なんです」 「赤外....
「我が馬券哲学」より 著者:菊池寛
舎に依りて、強がりあり弱気あり、身びいきあり、謙遜あり、取捨選択に、自己の鑑定を
働かすに非ざれば、厩舎の情報など聞かざるに如かず。 一、自己の研究を基礎とし人の....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
脳も亦定時的に働き出さねばならなくなる。文人の本来は感興を重んじて機械的に頭脳を
働かすべき筈で無いが、幸いに印刷術の進歩が文人の頭脳の組織をも一変して、名什傑作....
「金属人間」より 著者:海野十三
路をはりまわしてありますから、そのニワトリの脳髄の働きによって、この人形は手足を
働かすことができるのです。気をつけてごらんなさればわかりますが、この人形の歩きか....
「超人間X号」より 著者:海野十三
だ。 ところが、この電臓を作ることはできたが、しかし働いてくれないのだ。これを
働かすには、さっきのべたとおり三千万ボルトの高圧を、電臓の中の二点間にとおすこと....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
なんて、やっぱりお前は、垢ぬけのしないこと夥しい。この次からは、もっといい智慧を
働かすがいい」 褒められたと思った醤は、とたんにぺちゃんこにやっつけられた。 ....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
もしれないもの。」 「いいですわよ。」 「なぜ。圭子は、長女だもの、お前を一番に
働かすなんて法はないわよ。」 「いいのよ。お母さん! お姉さんには、またお姉さん....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
優が一番鋭敏で、かつ、柔軟でなくてはならぬ道理です。 で、一応、そういう意識を
働かす能力があると仮定して、さて、それを舞台の上で自己の肉体をもって実証する段に....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
かんでもする」といううまい方法で、この立派な教育者はまずまず申し分なく暮し、頭を
働かす仕事には門外漢な連中には、えらく安楽な生活をしていると思われたのだ。 先....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
ているのですから、何の心配もなく楽しいのでございます。 八方に耳と目を
働かす 画を描くには、いつもよほど耳と目を肥やしておかなくてはならないようでご....
「北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
選む所のない生活の維持者たるに終ろうとしつゝあるようだ。あの特異な自然を活かして
働かすような詩人的な徹視力を持つ政治家は遂にあの土地には来てくれないのだろうか。....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
供は学校、書生さんは取次ぎかたがた勉強、めいめい平等方面を引込まして差別方面だけ
働かす場合です。もしこの場合平等性もいいといって一同茶の間へ集って家事の采配を揮....