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僣越
「僣越〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
僣越の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
《ひっきょう》この三者である。自ら喜ぶものは喜んでも善い。しかし他を云々するのは
僣越《せんえつ》である。
嘲けるもの
他を嘲《あざけ》るものは同時に....
「星座」より 著者:有島武郎
の眼を見てくれ……沢庵《たくあん》と味噌汁《みそしる》だけで育ち上った人間……が
僣越ならけだものでもいい。追従にいってるんでねえぞ。俺は今日け――だ――も――の....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ードさえも、バアリイに与えた手紙のなかで「世界に伯爵ほど勇敢な軍人はありません。
僣越ながら私は判断するのですが、伯爵の行動は偉大な秩序と訓練とで成りたっています....
「春宵因縁談」より 著者:佐藤垢石
当方に相談のうえ歌舞伎座を借りたというのであれば、半分負担するのが当然であるが、
僣越至極にも貴公らの方が勝手に演説会場を決め大枚の金を払ったのであるから、わが輩....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
を製造して売り出したら、売れ行きは従来の約十倍以上に及んでいる。 私ははなはだ
僣越ながら自家の製品を日本一というモットーを掲げているが、日本一たらんとするには....
「省察」より 著者:デカルトルネ
出される一切は、つねに、人間的な情念が間違って神に属せしめられることに、あるいは
僣越にも、神の為し得ることまた為すべきことを決定しまた理解することまでを我々が欲....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
。 ついでながら、自分のような門外漢がこの講座のこの特殊項目に筆を染めるという
僣越をあえてするに至った因縁について一言しておきたいと思う。元来映画の芸術はまだ....
「天災と国防」より 著者:寺田寅彦
計算のみをたよりにしたためもあるのではないかと想像される。これについてははなはだ
僣越ながらこの際一般工学者の謙虚な反省を促したいと思う次第である。天然を相手にす....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
、まだ見ないのだが多分今度の杉村「博士」の論文は決して遜色あるものではなかろうと
僣越ながら推測されるのである。 杉村氏は人の知るように左右田喜一郎氏の経済哲学....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
の花序 自分で大発見などとほざくのは、世間さまを憚らず、分際を弁えぬ大たわけ、
僣越至極、沙汰の限りだと叱られるのは必定であるが、今心臓強くこれをがなるのは、そ....
「語られざる哲学」より 著者:三木清
でなく、私のそれらに関する知識や経験の貧しさは第一に私がそれらについて語ることの
僣越を咎《とが》める。私は私が近頃それの悪を私の衷に特に感ぜざるを得なかった虚栄....
「俳優への手紙」より 著者:三好十郎
芸術の事に専念するために味わなければならぬ少しばかりの不自由を苦難などと言うのは
僣越の限りであろう。 又、偉大なる先人や将兵諸氏の事を言う事が懼れ多いとならば....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
賃の諸法則、並びに租税の作用に関する、著者の意見を述べることは、思うに彼において
僣越であるとは考えられないであろう。もし著者が正しいと考える諸原理が、事実正しい....