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僮
「僮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
僮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「観画談」より 著者:幸田露伴
わゆる坊主巻に巻いた、五分苅ではない五分|生えに生えた頭の十八か九の書生のような
僮僕のような若僧が出て来た。晩成先生も大分遊歴に慣れて来たので、此処で宿泊謝絶な....
「嬌娜」より 著者:田中貢太郎
こで孔生は泊ることにして少年と榻をともにして寝たが、朝になってまだうす暗いうちに
僮子が来て炭火を室の中で熾きだしたので、少年はさきに起きて内寝へ入ったが、孔生は....
「弟子」より 著者:中島敦
》せにしないからである。さていよいよその庭に至れば甚だ清閑《せいかん》で従者|僕
僮《ぼくどう》一人として命《めい》に違《たが》う者が無い。治者の言、明察にして断....
「魚玄機」より 著者:森鴎外
李には妻がある。妻は夫の動作が常に異なるのを見て、その去住に意を注いだ。そして
僮僕に啗わしめて、玄機の林亭にいることを知った。夫妻は反目した。ある日岳父が婿の....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
人は平日に無い靴を穿いていた。『△△さんの靴は初めて見た、』と暢気な観察をする小
僮もあった。黒い髯で通る○○は露助然たる駱駝帽を被って薄荷パイプを横啣えの外套の....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
て一月にしかならぬ子の名はなし、韓生驚いて犬を鞭《むちう》ち殺し、その肉を煮て家
僮《かどう》に食わせ、近所の者千余人に弓矢を帯びしめ古墓を発《あば》くと、毛色皆....
「バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
た有名な杖をもち、貴族街サン・ジェルマンなどを歩く時には、イギリス風に仕立てた侍
僮《ページ》を背後に引き倶して歩くという有様であった。 性格的にはベルニィ夫人....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
も有り、従って勢力も有り、又多少の武力――と云ってはおかしいが、子分子方、下人|
僮僕の手兵ようの者も有って、勢力を実現し得るのであった。それで其等の勢力が愛郷土....
「成仙」より 著者:田中貢太郎
たして帰し、独りになって、うねりくねった山路を越えていった。 遥かに見ると一|
僮子の坐っている所があった。周は上清宮のある所を聞きたいので急いでその側へいって....
「五通」より 著者:田中貢太郎
の四郎は二人の仲間を伴れて入って来た。皆おっとりした少年であった。そこには一人の
僮がいて酒肴を列べて酒盛の仕度をした。閻ははじて頭をたれていた。四郎はそれに強い....
「俊寛」より 著者:倉田百三
人 法勝寺執行俊寛 丹波少将成経 平判官康頼 有王(俊寛の昔の家
僮) 漁夫(男、女、童子ら数人) 丹左衛門尉基康(清盛の使者) その従者 数人 ....
「墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
、真直ぐに歩いて行こう)ということである。 ……白い鳥毛の扁帽を冠った前駆の侍
僮が、銀の長喇叭《トロンペット》を吹いて通りすぎる。……ピカピカ光る胸甲をつけた....
「チチアンの死」より 著者:木下杢太郎
る時、あんな風なことはなかった。まるで殉教者の狂熱に駆られておいでになる。 一侍
僮右手の扉より出で来る。その後ろより下僕たち。人々驚く。 チチアネルロ ┐ ジヤ....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
すと叫べば、其声より大き声を発して馬鹿めと罵りながら為右衛門ずかずかと立ち出で、
僮僕どもこの狂漢を門外に引き出せ、騒々しきを嫌いたまう上人様に知れなば、我らがこ....
「三国志」より 著者:吉川英治
いたので、また何か策があるかと、 「田氏か。あれは有名な富豪だろう。召使っている
僮僕も数百人に及ぶと聞いているが」 「そうです。その田氏をお召出しなさいまし。ひ....